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「処女作〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

処女作の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
文章」より 著者:芥川竜之介
りの彼は重野少尉とはどう云う人か、顔さえはっきりした記憶はなかった。しかし弔辞の処女作には多少の興味を持っていたから、「悠々たるかな、白雲《はくうん》」などと唐....
世相」より 著者:織田作之助
子に乗っていたが、それがふと悲しかった。調子に乗っているのは、自家薬籠中の人物を処女作以来の書き馴れたスタイルで書いているからであろう。自身放浪的な境遇に育って....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
ちらほら入っている。横溝君の手紙を例によりたのしみにして一番おしまいに披く。私の処女作「電気風呂の怪死事件」が昭和三年の春の『新青年』に出た頃の秘話(?)を始め....
鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
批判も交って坂本は苦笑した。 その後短歌から転じて小説をつくり始めた葉子がその処女作を麻川氏の友人喜久井氏に始めて見て貰うことを頼んだ。だが喜久井氏はその時、....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
れはあらかじめお含み置きを願っておきたい。 わたしが脚本というものに筆を染めた処女作は「紫宸殿」という一幕物で、頼政の鵺退治を主題にした史劇であった。後に訂正....
かの女の朝」より 著者:岡本かの子
K雑誌先月号に載ったあなたの小説を見ました。ママの処女作というのですね、これが。ママの意図としては、フランス人の性情が、利に鋭いと....
『地球盗難』の作者の言葉」より 著者:海野十三
書いたものである。そのときは『遺言状放送』という題名であった。僕は翌昭和三年に、処女作の探偵小説『電気風呂の怪死事件』を書いたが、その作以前に、実は科学小説三篇....
可能性の文学」より 著者:織田作之助
学」はつねに端の歩が突かれるべき可能性を含んでいるのである。もっとも、私は六年前処女作が文芸推薦となった時、「この小説は端の歩を突いたようなものである」という感....
文学的饒舌」より 著者:織田作之助
甘やかされるよりも、たたかれる方が、たたかれた新人自身を強くすることもある。僕は処女作以来今日まで、つねにたたかれて来た。つねに一言の悪罵を以て片づけられて来た....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
己弁護はあっても)、みな真実であろう。馬琴が京伝や蔦重の家を転々して食客となり、処女作『尽用而二分狂言』に京伝門人大栄山人と署したは蔽い難い。僅か三歳でも年長者....
夜の構図」より 著者:織田作之助
いの。先生きっと苛々していらっしゃるんだと思うわ」 信吉は情けなくなった。俺の処女作の上演の初日が演出家の公判の判決の当日に当るとは……。しかし同時にふと田村....
おばけずきのいわれ少々と処女作」より 著者:泉鏡花
うて当時の事に到るごとに、心|自ら寒からざるを得ない。 迷信譚はこれで止めて、処女作に移ろう。 この「鐘声夜半録」は明治二十七年あたかも日清戦争の始まろうと....
私の洋画経歴」より 著者:小野佐世男
になった。 「アナタハン」で京都で張り切っているジョセフ・フォン・スタンバーグの処女作、「救いをもとめる人」なぞも最早白髪に近視鏡をかける年老えるスタンバーグの....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
、一図に血気に任して意地を貫いてしまった。 あたかもその頃であった。坪内逍遥の処女作『書生気質』が発行されて文学士|春廼舎朧の名が俄に隆々として高くなったのは....
露伴の出世咄」より 著者:内田魯庵
男です、エライ男ですと何遍となく繰返した。 この作が『露団々』であった。露伴の処女作はこれより以前に『禅天魔』というのがあったが終に発表されなかった。初めて発....