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「凭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

凭の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
横浜《よこはま》。 日華洋行《にっかようこう》の主人|陳彩《ちんさい》は、机に背広の両肘《りょうひじ》を《もた》せて、火の消えた葉巻《はまき》を啣《くわ》えたまま、今日も堆《うずたか....
湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
ちょうさ》の桟橋へ横着けになった。 僕はその何分か前に甲板の欄干《らんかん》へ《よ》りかかったまま、だんだん左舷《さげん》へ迫って来る湖南の府城を眺めていた....
路上」より 著者:芥川竜之介
神秘な世界に安住出来るのを喜んだ。が、大井はやはり退屈らしく、後頭部を椅子の背に《もた》せて、時々無遠慮に鼻を鳴らしていたが、やがて急に思いついたという調子で....
素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
人を脅《おびやか》すような、明い寂寞が支配していた。 彼は舷《ふなばた》に身を《もた》せて、日に蒸《む》された松脂《まつやに》の※《におい》を胸一ぱいに吸い....
卑怯者」より 著者:有島武郎
薄ぎたなくよごれた顔に充血させて、口を食いしばって、倚《よ》りかかるように前扉に《も》たれている様子が彼には笑止に見えた。彼は始めのうちは軽い好奇心にそそられ....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
で、その髪のいい、垢抜のした白い顔を、神妙に俯向いて、麁末な椅子に掛けて、卓子に掛って、足袋を繕っていましたよ、紺足袋を…… (鋳掛……錠前の直し。)…… ....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
で、酒の酔を陰に沈めて、天井を睨んでいたのが、むっくり、がばと起きると、どたりと掛ったまま、窓下の机をハタと打った。崖下の雪解の音は余所よりも。…… いま、....
」より 著者:池谷信三郎
て振り返りもせずに、さっさと橋を渡って帰って行った。彼はぼんやりと橋の袂の街灯にりかかって、靄の中に消えて行く女の後姿を見送っている。女が口吟んで行く「マズル....
伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
、後毛のはらはらとかかった、江戸紫の襟に映る、雪のような項を此方に、背向に火桶に掛っていたが、軽く振向き、 「ああ、もう出来てるよ。」 「へい。」と、その意を....
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
人の肩の下へ手を入れて、両方の傍を抱いて起した。 浦子の身は、柔かに半ば起きてれかかると、そのまま庭へずり下りて、 「ござれ、洲の股の御前、」 といって、....
アグニの神」より 著者:芥川竜之介
てしまったのですもの。どんなことを言ったか、知りはしないわ」 妙子は遠藤の胸にれながら、呟くようにこう言いました。 「計略は駄目だったわ。とても私は逃げられ....
杜子春」より 著者:芥川竜之介
行く容子は、まるで画のような美しさです。 しかし杜子春は相変らず、門の壁に身をせて、ぼんやり空ばかり眺めていました。空には、もう細い月が、うらうらと靡いた霞....
狂女」より 著者:秋田滋
日のことだった。痛風がおきて僕自身も身動きが出来なかったので、ぼんやり肱掛椅子にりかかっていた。折しも僕は重々しい律動的な跫音をきいた。普魯西の軍隊が来たのだ....
瓜の涙」より 著者:泉鏡花
で払って、叺の煙草入を懐中へ蔵うと、静に身を起して立ったのは――更めて松の幹にも懸って、縋って、あせって、煩えて、――ここから見ゆるという、花の雲井をいまはた....
活人形」より 著者:泉鏡花
ン、と反返るを抱き止めて、泰助|屹と振返れば、柱隠しの姿絵という風情にて、床柱にれて立つ、あら怪しき婦人ありけり。 つくづくその婦人を見るに、年は二十二三な....