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「凱旋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

凱旋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
る者は、日清戦争に出征して、屡々《しばしば》勲功を顕《あらわ》したる勇士なれど、凱旋《がいせん》後とかく素行|修《おさま》らず、酒と女とに身を持崩《もちくず》し....
桃太郎」より 著者:芥川竜之介
の三匹と、人質に取った鬼の子供に宝物の車を引かせながら、得々《とくとく》と故郷へ凱旋《がいせん》した。――これだけはもう日本中《にほんじゅう》の子供のとうに知っ....
或る女」より 著者:有島武郎
て観察の飛び離れた心力のゆらいだ文章を発表して、天才記者という名を博してめでたく凱旋《がいせん》したのであった。そのころ女流キリスト教徒の先覚者として、キリスト....
婦系図」より 著者:泉鏡花
も思案に余って、気を揉んでいなすった処へ、思いの外用事が早く片附いて、英臣さんが凱旋でしょう。腹帯にはちっと間が在ったもんだから、それなりに日が経って、貴女は九....
深夜の市長」より 著者:海野十三
ポンと叩いてみせたのだった。その革袋の中には、いかなる品物が潜んでいるのだろう。凱旋道路のところまで駆け足で行ってみると、意外にも一台の黒い自動車が、雪の綿帽子....
三角形の恐怖」より 著者:海野十三
告屋の爺さんは、細田氏の恐怖の標である三角形の旗を身体中にヒラヒラとひらめかして凱旋将軍の如く向うへ押しすすんで行くではありませんか。私は急に身体が軽くなるのを....
海底大陸」より 著者:海野十三
ができないと思ったロンドン港が見える。クイーン・メリー号の生存者は大よろこびだ。凱旋だ。 クイーン・メリー号救助の命令をうけ、遠く大西洋上に派遣された英空海軍....
共軛回転弾」より 著者:海野十三
成層圏まで一気に上昇して、逆流をついて東へ飛行をつづけ、予定のとおりワシントンへ凱旋したのであった。 それから後の話は、むしろ金博士の部屋に於て描写するのがよ....
怪塔王」より 著者:海野十三
た。そこには一彦少年が、勇士たちの帰りを待ちかねていました。そしてみなみな元気で凱旋の途につきました。 「ねえ、帆村おじさん、なぜ大利根博士は、怪塔王になったり....
一九五〇年の殺人」より 著者:海野十三
」 ピリピリピリと鳴る笛の音に集った部下を引連れ、捜査課長はニコリともしないで凱旋の途についた。 「課長!」と玄関の石段をのぼるが早いか、もうA組の主任警部が....
」より 著者:海野十三
って来たものだから、水田に草むしりをしていた人たちは吃驚した。しかもその後には、凱旋将軍の北鳴四郎と、松屋松吉とが従っていたから、その驚きは二重三重になった。 ....
良夜」より 著者:饗庭篁村
いかエ周吉、気をお付けなさいよ、早く帰ってお出よ」と同じ言を繰り返されたり。予は凱旋の将の如く得々として伯父より譲られたる銀側の時計をかけ革提を持ち、「皆様御健....
感応」より 著者:岩村透
その儘に過ぎてしまった。やがてそれから月日も経って、従兄も無事に戦争から、芽出度凱旋をしたのであった。勇ましい戦争談の末に、伯母が先夜の事を語ると、従兄は暫時、....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
当時の春廼舎朧の声望は旭日昇天の勢いで、世間の『書生気質』を感歎するやあたかも凱旋将軍を迎うる如くであった。が、世間が驚嘆したのは実は威力ある肩書のためであっ....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
にのぼるように望む。聖明の天子はいまも健在である、一日も早く国旗をかの地にたてて凱旋を奉上されよ。) 一行は南緯七十四度まで進航して船を回せりという。 五日....