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「凶刃〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

凶刃の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
ほしいままに手刃《しゅじん》するばかりでなく、無辜《むこ》の良民を捕えて、これに凶刃を加えるに至った。ことに口碑《こうひ》に残る「石の俎《まないた》」の言い伝え....
神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
弑し継母を強姦し、しかして仏教を尊信することはなはだし。車駕一たび出で還らず、身凶刃に斃る。後世、仏者曲説保護せんとするも、その弁を得ず、わずかにこれこの菩薩濁....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
、残る三人の卍組|刺客《しかく》たちにも、てまえがもう死んだごとくに装って、その凶刃から一生安楽にのがれるつもりでござりましたが、右門のだんなの慧眼《けいがん》....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
え直してみてもわかることですが、ただひっかかりとなりうべきものは、それなる非業の凶刃に倒れた兄少年僧の断末魔のときに叫び残したことばのみがあるばかりでありました....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
は微笑しながら目顔で穏やかに押えておいて、じろりと足もとに目を移しながら、非業の凶刃に倒れている三人の子どものむくろを見ながめました。と同時に、名人の目がきらり....
くろがね天狗」より 著者:海野十三
誼に酬いるで厶ろう。お妙――も楽しみにして、ちょっと待っていやれ」 呪いの凶刃 遅い月がヌーッと頭を出して、ほのかに明るい弓町の通りを、風のようにあっち....
明治美人伝」より 著者:長谷川時雨
て、彼女の魂として井上氏の懐に預けておいた手鏡――青銅の――ために、井上氏は危く凶刃《きょうじん》をまぬかれたこともあった。彼女は桂小五郎の幾松《いくまつ》――....
わが寄席青春録」より 著者:正岡容
くなったのは、その頃交りを結んだ小金井太郎一家が転げ込んで来て、毎晩酒乱で太郎が凶刃を揮《ふる》うため、私は神経衰弱になってものが書けなくなってしまった上に、博....
福沢諭吉」より 著者:服部之総
かった。福沢にとって暗殺の不安が一番大きかったのは明治三年で、村田蔵六がその前年凶刃に斃《たお》れたのも福沢の驚きまでにも反動非開明派の手でやられたのである。 ....
浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
独裁の態度を持っておることは、今更言をまたないところであります。われわれはかつて凶刃に倒れた浜口元民政党総裁が、議会の要求に応じて病を押して出席し、遂に倒れて行....