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凶報
「凶報〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
凶報の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
誘拐されたことは、山太郎の説明によって、間もなく、明かになった。 軍部は、この
凶報を受取ると、愕然と色を失ってしまった。 アクロン号の襲来 「モンストン....
「賤ヶ岳合戦」より 著者:菊池寛
であるが、当時、中国の毛利大膳大夫輝元を攻めて、高松城水攻をやっていたが、京都の
凶報が秀吉の陣に達したのは、六月三日|子の刻であるが、五日の朝まで、信長生害の事....
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
死んだぞ。 人間 えっ。(まっさおになる)そんなことがあるものか。 顔蔽いせる者
凶報が来るのにまもあるまい。 人間 達者で勉強しているという手紙が来たのはけさの....
「妾の半生涯」より 著者:福田英子
|調《ととの》いたりとの報あり。この報たる実に儂《のう》らのために頗《すこぶ》る
凶報なるを以て、やや失望すといえども、何《なん》ぞ中途にして廃せん、なお一層の困....
「俊寛」より 著者:倉田百三
、いかにもして一度|都に帰って敵に一太刀報いる望みがあった。お前からあの恐ろしい
凶報を聞いた時、わしがすぐに死ななかったのはただその希望のためのみであった。があ....
「アイヌ神謡集」より 著者:作者不詳
合っています. 私はそれを見てビックリして 「おや,なんの悪い事があって なんの
凶報が来てあんなに泣き合って いるのだろう? ああ早く着いて人の話を 聞きたいも....
「魔都」より 著者:久生十蘭
しく鳴りわたった。
争論はこれでいっぺんにお土砂をかけられたようになる。吉報か
凶報か。一同はかたみにオズオズと顔を見合わすばかり思い切って受話器をとりあげる勇....
「暗黒星」より 著者:黒岩涙香
陸も東から西へ順々に沸騰して行きつつあるに相違無い。 その中に亜細亜や欧羅巴から
凶報の電信が続々と達し始めた。支那でも印度でも、二三分間しか戸外に出ている事が出....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
形勢を見て待っています。艶子はなれない炊事をして私を養っていてくれます。庄原から
凶報が来はしまいかと不安でなりません。私は今はひたすらに姉の本復を祈っています。....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
山で、ごんごんと鐘が鳴りぬいた、何日もの刻の鐘ではない、約束の三日目だ。吉報か、
凶報かと村の人々は、 「それっ」 とわれ勝ちに、駈けのぼって行った。 「捕まっ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
に暇乞いをし、自分の部屋へ退がった。 彼が、旅支度をしている間に――もう国許の
凶報は、召使の端にまで分って、邸内には、どこともなく、人々の憂わしげな気もちが漂....
「三国志」より 著者:吉川英治
兵をうごかし、わが退路を断って、許都を衝かんとする姿勢にうかがわれる」 という
凶報は来るし――曹操は、惨たる態で、歯がみしたが、 「今にみよ」と、恨みの一言を....
「三国志」より 著者:吉川英治
るのですか」と、皆杯を下にした。 「諸公。今日からは皆、かならず遠くへ出給うな。
凶報かならず数日のうちに到らん」 と、予言した。 果たして、それから七日の後....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
痛ないろを眉いっぱいにたたえて、ゆるしも待たず、内へにじり入ってきた。 「またも
凶報でございました。新田勢およそ二万騎とか。はや、両三日中にはここへ迫るかもしれ....