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出世作
「出世作〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
出世作の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「不尽の高根」より 著者:小島烏水
大名や、林|大学頭の御上屋敷、定火消屋敷などが立並んでいる。そのころは既に広重の
出世作、『東海道五十三次』(保永堂板)は完成され、葛飾北斎の『富嶽三十六景』が、....
「山本有三氏の境地」より 著者:宮本百合子
わば狡く身を躱《かわ》しているのである。 一九二〇年にこの作者によって書かれ、
出世作とでも云うべき作品となった「生命の冠」で、山本有三氏は、その悲劇的主人公有....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
見せた。Hはそれなり口を噤んでしまった。 「義士のものはどうだっしゃろ。Mはんの
出世作は、たしか義士伝だしたな。」 故人と大の仲よしで、その作物を舞台にかけて....
「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」より 著者:佐々木直次郎
ンはこの一小編によって作家としての名声を完全に確立するに至った。この二年前に彼の
出世作「宝島」の出現が世に迎えられた時もそれの最初の出版から一年間に売られた部数....
「人間山中貞雄」より 著者:伊丹万作
か『都新聞』の小林氏の主催にかかる茶話会の席上であつた。時期はちようど山中がその
出世作と目されている一連の作品を出していたころだろうと思う。迂濶にもそのときの私....
「わが寄席青春録」より 著者:正岡容
説を書いて世に問い、それが緑波君によって宝塚系の劇場である有楽座に上演され、私の
出世作とも更正作ともなったことを思えば、世の中のことはすべて廻り持ちであると言わ....
「小酒井不木氏」より 著者:平林初之輔
最後に、博士はついに探偵小説の作家としてたった。二三の短編を発表したあとで、
出世作「恋愛曲線」があらわれて、氏の探偵小説家としての地位は第一線におかれるよう....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
「宝島」はロバート・ルーイス・スティーヴンスン(一八五○―一八九四)の最初の長篇小説であり、彼の
出世作であるが、また彼の全作中でも最も高名な名作であることは周知の通りである。紀....
「探偵小説と音楽」より 著者:野村胡堂
対する愛情があるからであろう。 ヴァン・ダインは私の好きな作家の一人だが、その
出世作「カナリア殺人事件」の重大な詭計《トリック》は、ベートーヴェンの第五シンフ....