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出会い
「出会い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
出会いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
っともこの異様な行列も、御屋形まで参りつかない内に、急を聞いて駆けつけた私どもと
出会いましたから、その場で面々御褒美を頂いた上、こそこそ退散致してしまいました。....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
啣《くわ》えながら、じろじろ私たちの方を窺《うかが》っていたのと、ぴったり視線が
出会いました。私はその浅黒い顔に何か不快な特色を見てとったので、咄嗟《とっさ》に....
「河童」より 著者:芥川竜之介
。そのくせまだこの国では毎朝新聞を読んでいても、一度も罷業《ひぎょう》という字に
出会いません。僕はこれを妙に思いましたから、ある時またペップやチャックとゲエル家....
「竜」より 著者:芥川竜之介
同じ坊に住んで居った恵門《えもん》と申す法師でございます。それが恵印《えいん》に
出会いますと、ふだんから片意地なげじげじ眉をちょいとひそめて、『御坊《ごぼう》に....
「藪の中」より 著者:芥川竜之介
てはしないつもりです。
わたしは昨日《きのう》の午《ひる》少し過ぎ、あの夫婦に
出会いました。その時風の吹いた拍子《ひょうし》に、牟子《むし》の垂絹《たれぎぬ》....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
の中ほどにて、前面《むかい》より空車《からぐるま》を挽《ひ》き来たる二人の車夫に
出会いぬ。行き違いさまに、綱曳《つなひ》きは血声《ちごえ》を振り立て、 「後生だ....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
は御坊かい。 鯰入 これは、いずれも姫君のお身内な。夜叉ヶ池の御眷属か。よい所で
出会いました、案内を頼みましょう。 蟹五郎 お使、御苦労です。 鯉七 ちと申つか....
「妖僧記」より 著者:泉鏡花
と巨なる鼻を庭前へ差出しぬ。 未だ乞食僧を知らざる者の、かかる時不意にこの鼻に
出会いなば少なくとも絶叫すべし、美人はすでに渠を知れり。且つその狂か、痴か、いず....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
去らず、八年永き月日の間、誰がこの思はさせたるぞ。 広岡の継母に、かくて垣越に
出会いしは、ふるさとに帰りし日の、二十日過ぎたる夕暮なりけむ。 舞台には隣間近....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
く方が確でござります。それに、それお通りだなどと、途中で皆がひそひそ遣ります処へ
出会いますと、芬とな、何とも申されません匂が。……温泉から上りまして、梅の花をそ....
「「別居」について」より 著者:伊藤野枝
の事については非常に軽い気持ちで会うつもりでした。ところが私は、神近さんにそこで
出会いました。そうして、三人で話を始めましたときに、私が考えていたよりは、たいへ....
「真夏の夢」より 著者:有島武郎
。やがて二人は丘を登って右に曲がろうとすると、そこにまた雄牛が一匹立っているのに
出会いました。 にげる事もかないません。くずおれておかあさんはひざをつき、子ど....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
幾日かのあとで、彼は遂に錢府の照壁(衝立の壁)の前で小Dにめぐり逢った。「讎の
出会いは格別ハッキリ見える」もので、彼はずかずか小Dの前に行くと小Dも立止った。....
「清心庵」より 著者:泉鏡花
に片足かけたる、その時、衝立の蔭に人見えたる、われはかつてかかる時、かかることに
出会いぬ。母上か、摩耶なりしか、われ覚えておらず。夢なりしか、知らず、前の世のことなりけむ。 明治三十(一八九七)年七月....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
帽子の親仁も、若い娘たちも、もう山懐に深かった。 「そこらをぶらつくうちにはまた
出会いましょう。あの扮装です……見違えはしませんから、わざわざ引返すのも変ですか....