出切る[語句情報] » 出切る

「出切る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

出切るの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
三四郎」より 著者:夏目漱石
したのかとだんだん聞いてみると、すぐわかった。与次郎は煙草の煙の、二、三本鼻から出切るあいだだけ控えていたばかりで、そのあとは、一部始終をわけもなくすらすらと話....
婦系図」より 著者:泉鏡花
貴婦人 一 その翌日、神戸行きの急行列車が、函根の隧道を出切る時分、食堂の中に椅子を占めて、卓子は別であるが、一|人外国の客と、流暢に独....
一本の花」より 著者:宮本百合子
いいんだ」 「これは違うのさ、一本手前までしか行っちゃいけないの」 「一番奥のが出切るまで陣へ入っちゃいけないって云うんだろう? だから、きっと行けるんだ」 「....
谷より峰へ峰より谷へ」より 著者:小島烏水
る、雪袴を着けて、檜木笠を冠った女たちが、暑い日盛りを、林の中で働いている、林を出切ると、もう梓川に沿って、山の狭い懐中へと、馬車は揺られながら、入って行くので....
私本太平記」より 著者:吉川英治
まにたたまれ出した。 しかし大軍である、この二万余騎の軍馬が、すべて博多の巷を出切るまでには、重たい熔鉄の流れに似て、勢いかなりな時をついやした。 ひとつに....