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出勤
「出勤〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
出勤の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「父」より 著者:芥川竜之介
大学の薬局に通っていた能勢の父親は、能勢が自分たちと一しょに修学旅行に行く所を、
出勤の途すがら見ようと思って、自分の子には知らせずに、わざわざ停車場へ来たのだそ....
「星座」より 著者:有島武郎
は思いだされるのだった。ある小さな銀行の常務取締だったが、銀行には一週に一度より
出勤せずに、漢籍《かんせき》と聖書に関する書物ばかり読んでいた。煙草も吸わず、酒....
「ある宇宙塵の秘密」より 著者:海野十三
早く出てくる私に命令されるために書きつけてゆかれるのが例になっていたものである。
出勤次第、第二号「テレビジョン」機ヲ「スタート」ノコト。受影機ノ同調周波数ヲ七万....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
辺 六 県庁、警察署、師範、中学、新聞社、丸の内をさして朝ごとに
出勤するその道その道の紳士の、最も遅刻する人物ももう出払って、――初夜の九時十時....
「映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
約に触れる行動をとったものはない。そればかりか、退社後もひっかかりの仕事には全部
出勤して、ことごとく従業員としての責任と、社会人としての徳義を全うしたものばかり....
「恐しき通夜」より 著者:海野十三
まことに恰好な物語があるんだ。そいつを話すことにしよう。 実は今夜、私がここへ
出勤するのが、常日頃に似合わず、大変遅れてしまって、諸君に御迷惑をかけたが(と云....
「火星兵団」より 著者:海野十三
えた。しかしどうも、一向にとけなかった。
明くれば、その翌朝、課長は、警視庁へ
出勤する道すがらも、バスの中で、いろいろ考えつづけたが、やはりとけなかった。
(....
「怪塔王」より 著者:海野十三
ます。ぜひお許しを願います」 「よろしい、では許してやろう。当分、秘密艦隊の方へ
出勤しなくてもよろしい」 青い牢獄 1 こちらは、白骨島です。....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
その度に、彼は哀れな敗残者となることを繰りかえした。 十七日から、彼は丸の内へ
出勤することになった。商会は焼け跡に、仮事務所を作り、再び商売に打って出ることに....
「第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
更える筈。……しょぼしょぼ雨で涼しかったが葉月の声を聞く前だった。それに、浅草へ
出勤て、お染はまだ間もなかった頃で、どこにも馴染は無いらしく、連立って行く先を、....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
びきをして、静に療養をしたので、このごろではすっかり全快、そこで届を出してやがて
出勤をしようという。 ちょうど日曜で、久しぶりの郊外散策、足固めかたがた新宿か....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
て昨日の幹事連が押寄せないとも限らない、早く出よう。支度をするのに、直ぐ能舞台へ
出勤するのが道順だから、八郎は紋着を着た。その舞袴を着けるのが実に早い。夜討に早....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
一如となる、」とあるはこの瞬間の心持をいったもんだ。 この犬が或る日、二葉亭が
出勤した留守中、お客が来て格子を排けた途端に飛出し、何処へか逃げてしまってそれ切....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
随分二時三時の真夜中に帰る事も珍らしくなかった。私ばかりじゃなかった、昼は役所へ
出勤する人だったからでもあろうか、鴎外の訪客は大抵夜るで、夜るの千朶山房は品詩論....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
あがったんだ。目がさめたときには、すっかり夜があけ、明るい太陽がさしこんでいて、
出勤してきた店員の話し声や掃除をする音がきこえていた。あわててしまったぼくは羽根....