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出城
「出城〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
出城の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
なくなってしもうた。
半歳の後、彼は郷里の南部で死んだ。
漢人の詩に、
歩
出城東門、 遙望江南路、
前日風雪中、 故人従此去、
別れの....
「不尽の高根」より 著者:小島烏水
山、片蓋山、天神山、弓射塚、臼山など、富士山を御本丸として大手からめ手に、火山の
出城を築きあげている。その凸点だけを残したほかは、全部樹海や、大裾野の緩斜地で、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ね、あの騒ぎは」 なにげなく例の女中さんにたずねてみると、それは、この小田原の
出城《でじろ》の一つで、荻野山中《おぎのやまなか》の陣屋を焼討ちした悪者が、この....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
あった。ゴール語のいわゆるピカルリアという無籍者らは、クール・デ・ミラクル一郭の
出城として下水道に居を構え、夕方になると寝所にはいるように、せせら笑った獰猛《ど....
「三国志」より 著者:吉川英治
状態です」と、いった。 呂布はもちろん顔色を変えた。 「では、わが眼のとどかぬ
出城へ移って、早くも陳宮は異心をさし挟んでおる様子か」 「孫観、呉敦の輩は、もと....
「三国志」より 著者:吉川英治
ど、良計良計。孫子も裸足だろう」 呂布は、たちまち、戦意を昂めて、立ちどころに
出城の用意と云いだした。 山野に出れば、寒気はことに烈しかろうと想像されるので....
「春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
ていた所、その附近の丘が陣岡とて義家陣営の址、西に見える低い丘が陣館の丘で、本城
出城のあった所、ここにある深い堀が、当時の塹濠の址だなどと、一々掌を指すがごとき....