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出女
「出女〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
出女の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
こうに正門を構えた山村氏の代官屋敷からは、河一つ隔てた町はずれのところにある。「
出女、入り鉄砲」と言った昔は、西よりする鉄砲の輸入と、東よりする女の通行をそこで....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
、女は手形なしに関所も通れなかった時代のあったことを想像して見るがいい。従来、「
出女、入り鉄砲」などと言われ、女の旅は関所関所で食い留められ、髪長、尼、比丘尼、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
にも言い抜けの道があるんでございますがね、やかましいのは入鉄砲《いりでっぽう》に
出女《でおんな》といって、鉄砲がお関所を越して江戸の方へ入る時と、女が江戸の方か....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
駕籠が、旅人を乗せて入り込んで来た。 夕暮のことであったので、旅籠屋の門口では
出女などが、大声で旅人を呼んでいた。 その一軒の柏屋というのへ、一挺の駕籠が入....
「土から手が」より 著者:牧逸馬
ている。 刑事の総動員。キャリフォルニア並びに隣接諸州に於ける年齢の該当する家
出女の調査。徒らに日が経って行く。 半月湾国道《ハアフ・ムウン・ベイ・ハイウエ....
「草と虫とそして」より 著者:種田山頭火
なるものはあらじ。譬へば露計りも愛矜《あいけう》なく、しかも身もちむさむさしたる
出女の、油垢に汚れ朽ばみしゆふべの寝まきながら、発出《おきい》でたる心地ぞする。....
「ある神主の話」より 著者:田中貢太郎
。勘作は星の光に透して見た。色の白い女が肌もあらわになって走っている。いよいよ家
出女房であると思っていると、女はふと足を止めて水の中へ眼をやった。勘作は背後から....