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「出張所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

出張所の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
虚構の春」より 著者:太宰治
いので、意気地ない話ですが、イヤでたまりません。それだけならいいんですが、地方の出張所にいる連中、夫婦ものばかりですし、小姑《こじゅうと》根性というのか、蔭口、....
酒中日記」より 著者:国木田独歩
座に着いて老人は烟管《きせる》を取出した。この老人と自分、外に村の者、町の者、出張所の代診、派出所の巡査など五六名の者は笊碁《ざるご》の仲間で、殊《こと》に自....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
間は一人もみえない。停車場は無暗に混雑している。おぼつかないフランス語でクックの出張所をたずねたが、はっきりと教えてくれる人がない。そこらをまごまごしているうち....
近時政論考」より 著者:陸羯南
なり、何故に政事思想はこの地に発達せしか、いわく土着の人民然るにあらず、土佐人の出張所あるをもってなり。 さきに民選議院論を唱えたる政事家の一人板垣退助氏は時....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
、名古屋藩も名古屋県となるんだそうじゃありませんか。そうなれば、福島総管所も福島出張所と改まるという話ですね。今度来る土屋総蔵という人は、尾州の御勘定奉行だそう....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
谷三十三か村の総代十五名のものが連署して、過ぐる明治四年の十二月に名古屋県の福島出張所に差し出した最初の嘆願書の中の一節の意味である。山林事件とは、この海辺との....
火薬船」より 著者:海野十三
った。なかなか容易ならぬ仕事だった。 警部モロは、この命令をうけるや、この町に出張所を持つ極東セメント商会出張所の外交員に、はやがわりをしてしまった。この商会....
贋紙幣事件」より 著者:甲賀三郎
た。 お寺の門の外へ出ると、森君は又妙な事を云い出した。 「この辺に電灯会社の出張所はないかなあ」 暫くブラブラ歩いているうちに、十軒ばかり家が並んでいる所....
石ころ路」より 著者:田畑修一郎
垣の家は伊豆七島|屈指の海産物問屋で、父親がその方をやっていた。檜垣自身は専売局出張所の役人をやっていた。家のすぐ裏手に出張所の建物があって、檜垣はそこでいつも....
ランス紀行」より 著者:岡本綺堂
人間は一人もみえない。停車場は無暗に混雑している。おぼつかない仏蘭西語でクックの出張所をたずねたが、はっきりと教えてくれる人がない。そこらをまごまごしているうち....
火の扉」より 著者:岸田国士
いる男が、しばらく考えて、 「わかつた。この春、認可をとつたボロ会社だ。こつちへ出張所をこさえるつていう話だつたが、まだできた様子ば聞かんなあ。あんたたち、その....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
切ってするのでしたから。お父さんはそんな土地で開業していられたのです。初めは区医出張所といい、向島から通っていましたが、それが郡医出張所となり、末には橘井堂医院....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
かつ総領事とともに午餐を喫し、ハワイ中学校に移りて講話をなす。聴衆百余名、本願寺出張所長今村恵猛氏の主催なり。当夕は赤井氏宅にて晩餐を饗せらる。食後、さらに中央....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
まる直前には内地に十二工場、海外でも満州、朝鮮、中国、台湾に二つの分工場、一つの出張所と五つの子会社を持っていた。戦争中には陸軍から“東条閣下ご考案”の豚血液を....
歌う白骨」より 著者:妹尾アキ夫
でた。 湿地を彼は通らねばならなかった。彼は地平線に見えるレカルヴァー沿岸警備出張所の奇妙な二つの建物を目標にして、航海する船のように歩きはじめた。歩きはじめ....