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「出御〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

出御の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
うげん》を把らせて見よと御沙汰《ごさた》あり。辰《たつ》の刻《こく》頃より馬場へ出御《しゅつぎょ》、大場重玄をまん中に立たせ、清八、鷹をと御意ありしかば、清八は....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
持続している。やがて頭を分け終って、西洋|手拭《てぬぐい》を肩へかけて、茶の間へ出御《しゅつぎょ》になると、超然として長火鉢の横に座を占めた。長火鉢と云うと欅《....
乱世」より 著者:菊池寛
ニ托シ歎願ノ趣有之旁々万之助並ニ重臣一同浪花ヨリ分散ノ諸兵ヲ引連レ四日市本営ヘ罷出御処置|可承トノコト 追テ参上ノ儀ハ二十三日夜五ツ|時期限ニ候其節宗十郎一手ノ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
造は実に念の入ったものであったという。待つこと一時間以上、その間に将軍は謁見室に出御がある。一行のうちの使節のみが導かれて御前に出る時、一同大声で、 「オランダ....
ルバイヤート」より 著者:小川亮作
も、今はどこに? 56 天に聳えて宮殿は立っていた。 ああ、そのむかし帝王が出御の玉座、 名残りの円蓋で数珠かけ鳩が、 何処、何処とばかり啼いていた。 ....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
、段に立って振り返ると、ちょうど頭のうえにクレムリンの時計台、その前面に、大王が出御して死刑見物を享楽したという高楼が、多くを見てきたくせに黙りこくってそびえて....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
次の事柄を頭に入れさした。 婢僕《ひぼく》の本分 何よりもまず、女王の出御される家が、きれいになっていなければいけない。気をつけて、室々を掃除《そうじ....
現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
て、お歴々に一礼し、 「長らくの不敬、まことに申しわけありません。ただ今、神様の出御を拝し、さいわいに、不敬の段、お詫び申しあげましたところ、お許しをうけ、おき....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
のため、まげて別天王様にお願いしてあげてもよい。幸いヤミヨセは別天王様がその場に出御あそばすわけではなく、代り身として私一人が座に出ておればよろしいのだから、そ....
怪異暗闇祭」より 著者:江見水蔭
そういう決心をして、酒は一升で打ち切り、勘定済まして立場茶屋を出た。 まだ神輿出御の刻限には間があったので、源八郎は群集を避けて、本社の背後へと廻って見た。 ....
にらみ鯛 」より 著者:佐藤垢石
から望の月東山の松の上に昇り、夜の凉風肌を慰むる興に惹かせられ、御殿の御階近くへ出御、光遍き秋空に、禁庭の荻叢に歌う虫の音に、ご興尽くるところを知らず、一膳を用....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
城へ場所選定に参りまして、掛かりの人と相談を致しましたが、位置は、陛下が御玄関へ出御あって御覧の出来る所、すなわち正門内よりほかあるまいということになった。その....
花筐と岩倉村」より 著者:上村松園
に、花筐を持って君の御跡を追うて玉穂の都に上ったときが、あたかも君が紅葉の行幸に出御あらせられ、このところをお通りなさるときいて道の辺にお待ち申し上げた。 そ....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
、暫く西側の壁の端で待って居りますと チベット法王に謁す 法王が内殿から御出御になります。前案内としてズーニェル・チェンモ(侍従長)が先に出て参ります。そ....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
は好く分かるだろう。 人生は彩られた影の上にある。 玉座の間。閣臣帝の出御を待ちゐる。喇叭の音。華美なる服装をなせる宮中の雑役等登場。帝出でて玉座に就....