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「出揃う〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

出揃うの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旅愁」より 著者:横光利一
りのため室内は明るかった。自炊用の道具箱も戸棚の中に揃っていた。やがてスキー客の出揃うころになると、この小屋も満員になりそうなので、矢代の勉強もするなら雪の浅い....
社会時評」より 著者:戸坂潤
造ったのだ。 さてそこで、この在満機関三位一体制の改革案が、この十日間程で頓に出揃うことになった。第一は陸軍省の理想案であるが、それによると関東軍司令官を総督....
放生津物語」より 著者:田中貢太郎
に立って歩いた。源吉は後からちょこちょこと歩いた。外は樺色にくすんでいた。二人は出揃うた穂の真直に立っている麦畑の間を出て草原へ入ったが、草原の立木の下は暗かっ....
だいこん」より 著者:久生十蘭
》へ横づけになった。 鎮子さんや初子さんたちの組がキャビンからあらわれて斜堤へ出揃うと、下士官はあたしたちをオープンのビュイックへ詰めこんだ。 羽田の空港と....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
とかいうような安目を売っていたらしい。初日を見物した人はかならず幾日かの後、その出揃うのを待って再び見物するのが習いで、無代価であるとか、入場料が廉いというがた....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
昼となれば芽をふくほどの春風のほの温い肌ざわりである。やがて若蘆の芽のくきくきと出揃う頃は、夕月の影をくだいて満ち潮のなごりが白ら白らと頭越しに流れよるようにな....
茶漬三略」より 著者:吉川英治
なされませ」 「御凱旋。おつつがもなく」 「ご祝着に存じ上げます」 留守居衆が出揃うて、大玄関にお迎えした。御凱旋ということばは、猿殿のお胸にそった事ではない....
友情に関係あるエッセイ」より 著者:戸坂潤
学位を得ていいような自然の季節であるかも知れない。がそれにしても、こんなに一遍に出揃うというのは何故だろう。いや今まで何故私の友人達は一向に博士にならなかったの....