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出来損ない
「出来損ない〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
出来損ないの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二重心臓」より 著者:夢野久作
逐出させるような残酷な事は、断じて、断じてさせないわ」 「……勝手にしろッ。コノ
出来損ないの……カカ片輪者の……ババ馬鹿野郎ッ……」 「ネエ。いいでしょう……ね....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
たのは、それから暫くの後でありました。 看板に山神奇童とあるから、それは山男の
出来損ないのようなものであろうと、誰も最初はそう思っておりましたが、見に来たもの....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
もちだい》だけ刳《く》り取られたのだから、その痕《あと》がありありと残って、まあ
出来損ないの愛染明王《あいぜんみょうおう》といった形だ、とても、あの人相では、世....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
とくれやすな、チャア」 これを聞いて道庵が、さては、こいつ、阪者《さかもの》の
出来損ないであったか、なるほどみみっちい! と感心していると、前面からのしかかっ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
売物でなく、惣髪《そうはつ》にして二つに撫でつけた塚原卜伝《つかはらぼくでん》の
出来損ないのような親爺が、まさか長者町の道庵だとは思われませんから、やはり、変な....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
と、がんりきは、 「これがその、講釈で聞いた晋《しん》の予譲《よじょう》とやらの
出来損ないだ、おれの片腕では、残念ながら正《しょう》のままであの女をどうすること....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
も思っていなかった。 正直にいったら『浮雲』も『其面影』も『平凡』も皆未完成の
出来損ないである。あの三作で文人としての名を残すのは仮令文人たるを屑しとしなくて....