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「出来星〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

出来星の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:徳田秋声
壁が乾かぬうちに、もう贅沢な夜具やランプなどを担ぎ込んで来る人もあったが、それは出来星の紳士らしい、始終外で寝泊りしている独身ものであった。 「あの家は何をする....
浮雲」より 著者:二葉亭四迷
た以来《このかた》、吹小歇《ふきおやみ》のない仕合《しあわせ》の風にグットのした出来星《できぼし》判任、当時は六等属の独身《ひとりみ》ではまず楽な身の上。 昇....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
識から、何かの収穫を見ようとする熱心さは、変ることがありません。 山の通人は、出来星の博士が、小学校生徒に教えるような態度で、見おろしかげんに、 「お雪さん、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
や》は、もう駕籠を地べたへ伏せて、すくんで尻ごみの体《てい》です。 これは尋常出来星の追剥の類《たぐい》ではない、前の逞《たくま》しいのは、すごい両刀をたばさ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
いけ》、住友――その他、この近国には江戸旗本の領地が多い、新米《しんまい》の胆吹出来星王国なんぞは見のがせ見のがせ、とこういう口説《くぜつ》なんでげして、その策....
藪の鶯」より 著者:三宅花圃
たたんだる嘉平《かへい》の袴《はかま》。紫のふろしきにつつんだる弁当箱など。まず出来星の官員ならんか。湯がえりとおぼしく。目のふちをほんのりあかくして。窓の上へ....
小説 円朝」より 著者:正岡容
ている。そいつが二年ばかり廃めてて返り咲き、今度はみっちりこの俺が仕込んだんだ、出来星の二つ目とは違うってこと、俺の自惚《うぬぼれ》じゃないはずだ」 「だから、....
三枚続」より 著者:泉鏡花
れが並|一通のことじゃアありませんや。対手がまたその辺に対手欲しやでうろついてる出来星の吝な野郎じゃアありません、汝が身体さえ打棄ってる私ですもの、大臣だって、....
三国志」より 著者:吉川英治
だろうか。呉は破虜将軍よりすでに三世を経た強国。曹操のごとき時流に投じた風雲児の出来星とはわけがちがう。――ご意見、周瑜にはいささか解しかねるが」 「あいや。提....