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出来立て
「出来立て〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
出来立ての前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
了ってもいけない。まして一方は世界史的に承認された宗教であるに反して、他方はまだ
出来立ての成り上り宗教に過ぎないから、というだけでもない。宗教の真理(?)という....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
で皆々お出迎いをいたし、殿様は奥へ通りお褥の上にお坐りなされたから、いつもならば
出来立てのお供えのようにお國が側から団扇で扇ぎ立て、ちやほやいうのだが、いつもと....
「長崎の一瞥」より 著者:宮本百合子
。日本人の尼僧がつれ立って、礼拝堂から出て来た。大浦の天主堂を見た眼では、明るく
出来立てで大きく、どこかに東本願寺というような感がしなくもない。 内部も規模大....
「狂人日記」より 著者:井上紅梅
と」 「ありもしないこと? 狼村では現在食べているし、本にもちゃんと書いてある。
出来立てのほやほやだ」 彼は顔色を変えて鉄のように青くなり目を※って言った。 ....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
かに精選した原料を用いてあっても、蒸し返しや造り直しでは味が死んでしまっていて、
出来立ての品とは較べものにならぬ。客は失望し、その店の信用は漸次失墜する。こんな....
「山の春」より 著者:高村光太郎
ころへ、大和絵のような春霞が裾の方をぼかしている山のかさなりを見ていると、何だか
出来立ての大きなあんぱんが湯気をたてて、懐紙の上にいくつも盛られているようで、わ....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
、なめてみた。
「大丈夫に利く。さあ、こっちい来て、食べながら、一喧嘩。へへん、
出来立ては、喧嘩のあとで環が鳴りって、とかく、痴話喧嘩と申すものは、仲がよいと、....
「運命のSOS」より 著者:牧逸馬
CQDから変って間もなくだった。 「そうです。そのSOSってやつを打つことです。
出来立ての信号ですから使い古されていないで愉快です。これからもあんまりSOSを叩....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
俗社交がテンと面白くて堪らなかったのだろう。搗てて加えて渠らは貴族という条、マダ
出来立ての成上りであった。一千年来の氏族政治を廃して、藤氏の長者に取って代って陪....
「雪を作る話」より 著者:中谷宇吉郎
の毛の先に六花の結晶が白く光っている。そっと取り出して顕微鏡で覗いて見ると、この
出来立ての雪は天然の雪よりも一層の見事さである。 ここまで来ると、後の仕事は極....