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出様
「出様〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
出様の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「並木」より 著者:島崎藤村
原は丁寧に挨拶する。 青木は銀縁の眼鏡を掛けた、髪を五分刈にしている男で、原の
出様が丁寧であった為に、すこし極りのわるそうに挨拶した。 「是方《こちら》は」と....
「特許多腕人間方式」より 著者:海野十三
麹町三年町の特許局出願課窓口へ持参し、受付けてもらった。これで、あとは、審査官の
出様を待つばかりである。 今、特許局は、人手不足であるから、審査の済むのは、明....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
て、ブラジルでもなし蘭領ギアナでもない。こいつは、おなじ南米でも新礦地のもんだ」
出様によっては、なにかそれに就いて言い出したかもしれないが、あいにく折竹はダイヤ....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
」 「なにッ。笑うとは何じゃ。秘密あかした上からは、早乙女主水之介とて容赦せぬ。
出様次第によってはこのまま生かして帰しませぬぞ」 「ウフフ。また槍でござるか。生....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
ている中に、一人の男が申しますは 「あの酔漢は丸山本妙寺中屋敷に住む人で、元は小
出様の御家来であったが、身持が悪く、酒色に耽り、折々は抜刀などして人を威かし乱暴....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
も覚えん、さほどに我々を見縊《みくび》り給うか」 「とにかく引上げ給え、こちらの
出様が悪い、かけ合いが礼儀でない」 小兵にして精悍な、左の眼のつぶれた浪士と、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ホホ、それでは紀州の娘さんは、お女房《かみ》さんには持てませんね」 「それは男の
出様次第さ、なんでもかでも蛇になるというわけではございませんよ」 「そうでしょう....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
らです。
二百
こういう場合に於て、米友としては、いつも
出様が悪いのです。本来ならば、身に覚えなき疑いをかけられた場合に、先方が職権とし....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
るほどに押出して、まだ止まらないのです。 神尾主膳は、そのあまりに仰山な鼻血の
出様に、自分ながら怖くなったようでありました。鼻血を抑えながら、あたりを始末して....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
をまくようなものじゃないか。わたしぁ、どんな人だってこわいと思わないよ、こっちの
出様ひとつじゃないか、
出様ひとつでどうにでもなるものだよ」 「ですけれど、おかみ....
「凍雲」より 著者:矢田津世子
持はだんだん落ち付いてきた。そして、その後の出来事をずっと話した。父親は、自分の
出様によっては、我を折ってくれる見込みも立っているけれど、母親がどうしても意地に....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
付而、逗留仕居候、於其元御懇情ノ段、生々世々忝奉存候、我等儀、年罷寄、人中へ可罷
出様子無御座、兵法も不成罷体ニ御座候、哀れ今一度、御意度得存候、然者、此与右衛門....