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出歩く
「出歩く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
出歩くの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鼻」より 著者:ゴーゴリニコライ
う切りだした。「もちろん、わたくしはその……。それはそうと……。どうも、鼻なしで
出歩くなんて、そうじゃありませんか、これが、あのウォスクレセンスキイ橋あたりで皮....
「泥濘」より 著者:梶井基次郎
与えていた。そんな訳で自分は何かに気持の転換を求めていた。金がなくなっていたので
出歩くにも出歩けなかった。そこへ家から送ってくれた為替にどうしたことか不備なとこ....
「城のある町にて」より 著者:梶井基次郎
。 彼は一人後ろになって歩いていた。 彼がこの土地へ来てから、こうして一緒に
出歩くのは今夜がはじめてであった。若い女達と
出歩く。そのことも彼の経験では、きわ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
っているのです」 「仕様がねえな」と、半七は舌打ちした。「土地馴れねえ者が独りで
出歩くからいけねえ。だが、庄太。同じことを二度するものじゃあねえな。自然に人に感....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
まあ信心だから仕方がねえとして、そのほかにも親類へ行くとか何とか云って、ずいぶん
出歩くことがあるそうです。後家さんがあんまり
出歩くのはどうもよくねえ。この方には....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
った。麦畑はようやく黄ばみかけてきた。鰌とりのかんてらが、裏の田圃に毎夜八つ九つ
出歩くこの頃、蚕は二眠が起きる、農事は日を追うて忙しくなる。 お千代が心ある計....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
う酒屋の女房お八重は、前にも云う通り、大きい子供の三人もありながら、派手づくりで
出歩くような女ですから、どうで碌な事はしていまいと思っていると、案のとおり落語家....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
の返辞の一本ぐらいよこしても宜いじゃア無いか」 半「銚子屋のは頑固いからそう/\
出歩く訳にもゆかず、そりゃア己だっても心配はして居るけれども、左様はいかねえ」 ....
「小公女」より 著者:菊池寛
中を従えていた時には、よく通りがかりの人が振り返って見たものでしたが、今は、使に
出歩くセエラを、眼にとめるものもありませんでした。ぐんぐん脊丈は伸びて行くのに、....
「葛の葉狐」より 著者:楠山正雄
の世話をするように親切に世話をしました。保名の体がすっかりよくなって、立って外へ
出歩くことができるようになった時分には、もうとうに秋は過ぎて、冬の半ばになりまし....
「深川女房」より 著者:小栗風葉
うに顔を赤める。 「じゃ、ちっとは新さんも快い方だと見えるね? そうやってお前が
出歩くとこを見ると」 「いえね、あの病気は始終そう附き限りでいなけりゃならないと....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
うと手紙を書いていましたら、そこへ当人がひょっこり尋ねて来ました。 「まあ、もう
出歩くのですか。無理でしょうに」といいますと、「痛みも取れてあまり退屈だから出て....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
ことにしてついに私のとこではこれも浩さんに依頼したのであった。 しかし浩さんは
出歩く日が多かった。せっかくあてにして待っていても、ついに風呂の水はおろか、炊事....
「星と柱を数えたら」より 著者:小川未明
か、当てたなら財産を分けてやる。」 父親は、弟に向かって、 「おまえは、毎日、
出歩くことが好きだから、この村はずれから十|里あちらの町に出るまで、電信柱の数が....
「情鬼」より 著者:大倉燁子
さくなっていた。電線はうなり、大木は風にしなって今にもへし折れそうだ。こんな日に
出歩く物好きな人もいないと見えて、甲州街道は人一人歩いていない。トラックに一度行....