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出歯亀
「出歯亀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
出歯亀の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ヰタ・セクスアリス」より 著者:森鴎外
うな風なのだから、金井君の疑惑は前より余程深くなって来たのである。 そのうちに
出歯亀《でばかめ》事件というのが現われた。
出歯亀という職人が不断女湯を覗く癖があ....
「ふもれすく」より 著者:辻潤
き燕を至るところで拵えるというような評判によってのみ世間へ紹介された。自然主義が
出歯亀によって代表されたのと少しも変わりはなかったのである。だが、昔キリスト教が....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
どけの時などには、夜はうっかり歩けないくらいであった。しかし今日のように追剥ぎや
出歯亀の噂などは甚だ稀であった。 遊芸の稽古所と云うものもいちじるしく減じた。....
「工場細胞」より 著者:小林多喜二
のが、それを見付けて、いきなり二つ並んでいる頭を両方からゴツンとやった。 ――
出歯亀! 女の方で何か云いながら、一度にワッ、と笑い出した。すると、こっちでも....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
処に在る、板の隙間から窺いている光景で御座います。
この天井裏の覗き穴は、よく
出歯亀心理に囚われた小使や、又は好奇心に駆られた新聞記者なぞがコッソリと屍体解剖....
「獄中記」より 著者:大杉栄
その翌日か、翌々日か、とうとう男三郎がやられたといううわさが獄中にひろがった。
出歯亀君
出歯亀にもやはりここで会った。大して目立つほどの出歯でもなかったよう....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
う。 すなわち、この男は十四世紀の高師直《こうのもろなお》であったり、明治末の
出歯亀氏というような、女性に対しての一種の変態性慾を持っている男ではありません。....
「艶色落語講談鑑賞」より 著者:正岡容
へ生まれすぎたといえる。けだし世の中にはこうした場合がじつにしばしばあるものだ。
出歯亀。池田亀太郎の強姦殺人事件が全東京を震撼させたのは明治末年、亀太郎は大久保....
「思い出草」より 著者:岡本綺堂
が悪い。雪融けの時などには、夜は迂濶歩けない位であった。しかし今日のように追剥や
出歯亀の噂などは甚だ稀であった。 遊芸の稽古所というものも著るしく減じた。私の....