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「出漁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

出漁の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
内に流し入れるはめになってから、船がかりのよかった海岸は見る見る浅瀬に変わって、出漁には都合のいい目ぬきの位置にあった君の漁場はすたれ物同様になってしまい、やむ....
動かぬ鯨群」より 著者:大阪圭吉
。あの大将、なかなかの剛腹者だからな……それで、いったい釧路丸は、どっちの方面へ出漁ているって云ったんかね?」 「うんそれが、なんでも朝鮮沖の、欝陵島の根拠地へ....
夜の隅田川」より 著者:幸田露伴
とが出来ないから、自分の方の漁場だけで働いて居るが、腕骨の強い奴は何時でも他所へ出漁する。そういうわけで羽根田の漁夫も隅田川へ入り込んで来て捕って居るのだ。それ....
蟹工船」より 著者:小林多喜二
えられなくなって、ボイラーの室にウロウロしていたところを、見付けられたのだった。出漁のために、川崎船をウインチから降していた漁夫達は、その二人を何も云えず、見送....
爆弾太平記」より 著者:夢野久作
ら、沿海の各県庁、水産試験場、著名の漁場漁港を巡廻し、三寸|不爛の舌頭を以て朝鮮出漁を絶叫する事、又、十二年間……折しもあれ日韓合併の事成るや、大河の決するが如....
物質群として見た動物群」より 著者:寺田寅彦
魚を数えずとも、一漁場で一つの網にかかったものだけ数えればよい。その際、おりおり出漁の休日があっても、また魚の数え損じがあってもさしつかえはない。すべての関係量....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
生はよけいな口を利《き》いたために、この会が果ててから、遠藤老人に誘われて芝浦へ出漁せねばならぬことになりました。 道庵を誘い出した遠藤老人は、船頭を雇い、家....
海豚と河豚」より 著者:佐藤垢石
料理だろう。 この鰮鯨一頭で、乗組員一同の一ヵ月分の給料と賄費は儲けた。今回の出漁は、これでやめることにしよう。ということになって鮎川を出て四日目の夕、沖から....
鯛釣り素人咄」より 著者:佐藤垢石
佐沖、鳴門海峡、紀淡海峡など七、八ヵ所を数えるに過ぎない。 そして、この釣りは出漁すれば必ず釣れるというわけではなく、また季節の関係で海は荒れがちであるから、....
明石鯛に優る朝鮮の鯛」より 著者:北大路魯山人
いた。 そこで、このすばらしいたいが、一体どこへ売られて行くのか調べてみると、出漁先沖合いに下関方面から買い出し船がやってきて、その多くは内地へ運んで行くのだ....