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「出生地〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

出生地の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
らないので、彼はいよいよ失望した。 元来、彼は沼津の生まれではなかった――その出生地をわたしは聞き洩らした――せめては故郷の菩提寺に被害者の石碑を建立して、自....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
不思議がるのみのことで、いっこう突込んだ調査をした者がなかったのだが、偶然四人の出生地から身分まで調べ上げた好事家を、僕は合衆国で発見したのだ。恐らくこれが、あ....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
裁判長の訊問に答えなかったのである。 「裁判長は被告人に対し氏名年齢職業住所本籍出生地を問いたるも被告人は黙して答えざるを以て重ねて問いたるも尚答弁せず」 こ....
わが中学時代の勉強法」より 著者:寺田寅彦
自分の出生地は高知県で、始め中学の入学試験に応じたのは十四の年、ちょうど高等三年生の時....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
とのみで、いちいちあらためて紹介するまでもあるまいと思われるので、単にその時代と出生地のみを記録するにとどめて置いた。 昭和四年初夏 訳者 目次 貸家 リットン....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ります。 尚お面白いのは、T女の父が、海軍将校であった為めに、はしなくも彼女の出生地がその守護霊と関係深き三浦半島の一|角、横須賀であったことであります。更に....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
来る時には、ジルノルマン氏は新たに洗礼名をつけてやるのを常とした。男の方にはその出生地の名前を与えた、ニモア、コントア、ポアトヴァン、ピカールなどと。最後の下男....
白塔の歌」より 著者:豊島与志雄
いわば彼女は一種神秘な影をいつも身辺に帯びていました。 彼女はその生家も縁者も出生地も不明な全くの孤児で、陳慧君の許で養女なみに扱われておりました。伝えるとこ....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
れた小僧は、彼が掛けたゼンマイ通りに動きまわる生きた人形のようであった。 父が出生地からつれてきて秩父や両毛の呉服物の買いつけに働いていた川根はまったく無用の....
名古屋スケッチ」より 著者:小酒井不木
も深いのだが、元亀天正の昔をしのぶ外、(といふのは、中村はいふ迄もなく、太閤様の出生地なので)何のよすがもないとなると、大門を入つて両側に美しくならぶ雪洞にも、....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
帰りました。私は思うに、この事あるも決して偶然ではない。……というのは、米原氏の出生地は出雲であって、松平不昧侯や小林如泥、荒川鬼斎などの感化が土地の人の頭に残....
遺伝」より 著者:小酒井不木
よいくらい、ことに百日という言葉を一生懸命に幾日も考えたんです。 彼女が姓名も出生地も知らぬということは、彼女たちが、事情あって、郷里を離れねばならなかったの....
春の修善寺」より 著者:岡本綺堂
判らないので、彼はいよいよ失望した。 元来、彼は沼津の生れではなかった――その出生地をわたしは聞き洩らした――せめては故郷の菩提寺に被害者の石碑を建立して、自....
オシラ神に関する二三の臆説」より 著者:喜田貞吉
に乏しくない。「稲荷」と書いてイナリと読むことはだれも知っているが、伊藤博文公の出生地なるツカリも同じく「束荷」と書く。越前の敦賀は旧名|角鹿であったと言われ、....
俗臭」より 著者:織田作之助
定評だ。大変気が弱いということは記憶に止めて置く必要がある。元来彼等きょうだいの出生地、和歌山県有田郡湯浅村(現在湯浅町)は気性の荒いので近村に知られた漁村であ....