出社[語句情報] » 出社

「出社〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

出社の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大島が出来る話」より 著者:菊池寛
装の見すぼらしさを感じたのである。 夫は夏の終であったが、彼は、初《はじめ》て出社すると云うのに、白地の木綿絣を着て居るに過ぎなかった。 課長と、初対面の挨....
青春の逆説」より 著者:織田作之助
日本畳新聞社の業績に就いて喋ったが豹一はろくろく聴いていなかった。 翌日九時に出社すると、いきなり郵送用の帯封へ宛名を書かされた。正午まで打っ続けに三時間書い....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
山、呉清源のついている璽光様、金沢にてあげられる。 ◯佑さん病気なおりて本日より出社。 ◯小川得一氏、ウラジオに健在なりと自宅へ往復ハガキ来る。家族狂喜。さりも....
わが町」より 著者:織田作之助
翌日、休んで職を探してあるいた。 夜、帰って来ると、速達が来ていた。 明日出社されたしと短かく書いてあった。 朝、行き、やめる旨言い、日割勘定で手当を貰....
獄中生活」より 著者:堺利彦
りであったから。 六月二十日 出獄。終日家居、客とともに語りかつ食う。 二十一日出社。社中諸君が多忙を極めている間に、予一人だけ茫然として少しも仕事が手につかず....
地獄の使者」より 著者:海野十三
居ないのだ。買物にでも行ったのかと思っていたが、なかなか帰って来ない。そのうちに出社の時間が来た。今朝は昨夜からの記事の一件で、早く社へ出ることになっていた。そ....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
、くつべらを出して彼の足を靴の中へすべりこませた。 翌日、彼はおひる頃ふらふら出社した。私は熱いお茶を濃い目にいれて机の傍へ持って行った。彼は何も云わず、又私....
ジロリの女」より 著者:坂口安吾
やモノにしなければならぬと天地神明に誓いをたてた。 ある日のこと、私がおくれて出社すると、意外にも、衣子の長女美代子が夏川ヤス子と話をしているではないか。 ....
アンゴウ」より 著者:坂口安吾
破って、事の真相をあばいて然るべき宿命を暗示しているようにも思われた。 その日出社すると、昨日会った彼の蔵書の所有主から電話がきた。 「実はです」 声の主は....
現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
がんのさ。場合によっては四五日泊りこむことになるでしょうから、明日はそのつもりで出社して下さい。九時の汽車にのるから、八時半までに出社して下さいね」 正宗菊松....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
のがはさまっていて、それを通じての話をきいているから、まるで敵地へのりこむように出社して社員をどなりつけた。 ここの社員は主としてO氏の弟子に当る若い連中で、....
深見夫人の死」より 著者:岡本綺堂
な日を送っていた。 しかし遊んでばかりはいられない。わたしは毎日一度はかならず出社する以外に、東京にある親戚や先輩や友人をたずねて、平素の無沙汰ほどきをしなけ....
慈悲心鳥」より 著者:岡本綺堂
かしをした為に、田島の奥さんに起されたのは午前十時、田島さんは予の寝ているうちに出社したという。きまりが悪いので早々に飛び起きて顔を洗い、あさ飯の御馳走になって....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
ていれば何処の劇場でも一度はかならず観られるという事が嬉しくもあった。その翌日も出社すると、渡辺君はわたしを呼んで、きょうも芝居の招待があるから行きたまえと言っ....
三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
とも沙汰がないので、一日社務に服して家へ帰ると、留守宅に社は解散したから明日から出社に及ばないという葉書が届いているんだから呆気に取られてしまった。 いやしく....