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「出頭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

出頭の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
まっと》うし下さい。 猶、御質問の筋があれば、私はいつでも御署《おんしょ》まで出頭致します。ではこれで、筆を擱《お》く事に致しましょう。 第二の手....
忠義」より 著者:芥川竜之介
ようでござるが、手前家来の仕置は、不肖ながら手前一存で取計らい申す。如何に当時|出頭《しゅっとう》の若年寄でも、いらぬ世話はお置きなされい。」と云う口上である。....
第五氷河期」より 著者:海野十三
氷河狂の老博士 「氷河狂」といえば、誰も知らない者はない北見徹太郎博士は、ついに警視庁へ出頭を命ぜられた。 老博士は、銀髪銀髯の中から、血色のいい頬を耀かせ、調室の壊....
蠅男」より 著者:海野十三
と、外に正木署長との三人だった。カオル達は、約束どおりに、帰阪するとすぐさま署へ出頭し、そこで此の前は不在だった父親ドクトルに連れ立って会いにきたものであること....
闖入者」より 著者:大阪圭吉
白亭が、多忙の中を無理にも頼んで連れて来たものであろう。 やがて二人は司法室に出頭して、主任から詳細な事件の顛末を報告された。けれども話が亜太郎の描き残した疑....
あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
裁判長は、検事さんと合議の結果、すぐにその証人を採用したんです。 そこで証人の出頭と云うことになったんですが、その別嬪の証人と云うのは、葭町の「つぼ半」という....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
けと言う。そしてまた、その密偵局では、二、三日中に通知を出すから、そしたら改めて出頭しろと言う。うんざりはしたが、仕方がないから、帰ってその通知を待つことにした....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
ことが出来ない。お化け鞄は相変らず神出鬼没《しんしゅつきぼつ》だし、目賀野たちが出頭して引取っていった只の鞄の方は、目賀野たちと共に目下行方不明とある。 もう....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
。ただし条件つきであった。 「常に、居所を明らかにしておくこと。毎月一回、警察へ出頭すること。よろしいか」 房枝は、今日ほど自分が捨子であることを、もの悲しく....
四次元漂流」より 著者:海野十三
から険悪だったが、応接室へ入ると同時にいっそう険悪さを加えた。 「なぜ君は、早く出頭しなかったのかね。その間に都下の新聞はこぞって、あのとおり幽霊の説、幽霊の研....
」より 著者:犬田卯
ってたようでしたから、たぶんそれでしょう」と説明した。 「ふう……明××日、本人出頭のこと……代人を認めず……ふう。」 田辺は平べったい顔をひきゆがめ、鼻をく....
旅客機事件」より 著者:大庭武年
N警察署から通知がありまして、昨日綿井氏の屍体を発見して届け出た農夫が再び警察に出頭して、自分が屍体の懐中からこれだけの札束を横領隠匿したと自白して、五万円の金....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
しまった。徳永店員を初め在留日本人はこの報を得て喫驚し、重立つものが数人警察署へ出頭して嘆願し、二葉亭が徳永店員でない事を証明したので一時間経たない中に放還され....
青い風呂敷包」より 著者:大倉燁子
杉村は川口譲を召喚した、が、彼は意外にも病気で、築地のある病院へ入院しているので出頭出来かねるという答えであった。 病院へ問い合せると、急性盲腸炎で今朝手術し....
黒猫十三」より 著者:大倉燁子
を思い廻らしてそこに一抹の光明を発見して、彼は多少元気づいた。とにかく一刻も早く出頭しよう、遅刻して怪しまれては損だ、と思って飛び起きた。宮岡警部の顔は新聞以外....