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「刀刃〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

刀刃の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
、里人輩感心して醵金を遣り虎残と名づけた。また楊豊虎に噛まる、十四になる娘が手に刀刃なきに直ちに虎頭を捉えて父の難を救うたとある。予もそんな孝行をして見たいが子....
運命」より 著者:幸田露伴
賽児を奉ずる者|董彦杲、劉俊、賓鴻等、敢然として起って戦い、益都、安州、※るに、刀刃入る能わざりければ、已むを得ずして復獄に下し、械枷を体に被らせ、鉄鈕もて足を....
映画雑感(Ⅲ)」より 著者:寺田寅彦
一種特別の剣舞の型を見せられるような気がする。それは、できるだけ活発に縦横無尽に刀刃を振り回して、しかもだれにもけがをさせないという巧妙な舞踊を見せてくれる。そ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
の盲目で、多分その殺気は受けても、殺剣が見えないからでしょう。 「身に徳があれば刀刃《とうじん》も段々に折れることでございましょう、徳がなければ刃を待たずしても....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
苟且《かりそめ》の病に命を取られるような脆《もろ》い鍛錬のお方でもない、いわんや刀刃《とうじん》の難によって命を殞《おと》すことのあり得べきお方ではない、もし先....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
達した、およそ学生の喧嘩は双方木剣をもって戦うことを第一とし、格闘を第二とする、刀刃や銃器をもってすることは下劣であり醜悪であり、学生としてよわいするにたらざる....
名古屋スケッチ」より 著者:小酒井不木
種として居た人たちは、この先どうなることかと蒼くなつたけど、観音様の御利益は、『刀刃段々壊』で、だん/\よくなつたなどゝいふのは罰当たりな駄洒落かも知れない。 ....
巷説享保図絵」より 著者:林不忘
剣を、きっさきを上に、膝のうえに斜めにかまえて、声を合わせて、左手の爪《つめ》で刀刃《とうじん》をはじくのである。また、ときとして、こぶしをつくって、刀身のあち....
詩について語らず」より 著者:高村光太郎
るので、なかなか生半可な考え方に落ちつくわけにゆきません。ともかく私は今いわゆる刀刃上をゆく者の境地にいて自分だけの詩を体当り的に書いていますが、その方式につい....
美の日本的源泉」より 著者:高村光太郎
飛鳥白鳳や天平にもなかった精神内奥の陰影がその形象の上に深く刻みつけられている。刀刃を以て木材を刻み彫り成すことに造型の心理的意味が加わり、この棒立ちの薬師如来....
古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
からのぞくのは、人の心と運命とを見とおす観自在の眼である。豊かに結ばれた唇には、刀刃の堅きを段々に壊り、風濤洪水の暴力を和やかに鎮むる無限の力強さがある。円く肉....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
くむ風が吹く十月、春さきの波を巻きあげ、寒さは着物も夜具をもつき抜けて、あたかも刀刃のような厳しさがある。法句洲に住むとしたらどこに居を構えたらよいのか、ともあ....