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分く
「分く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
分くの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
はそう感じた。
「あれだけのものを書きますのに、すらすら筆が走りつづけて、二三回
分くらいなら、紙からはなれないそうでございます。ときに先生なぞは、やはりお早い方....
「桃太郎」より 著者:芥川竜之介
た。
その上猿は腹が張ると、たちまち不服を唱《とな》え出した。どうも黍団子の半
分くらいでは、鬼が島征伐の伴をするのも考え物だといい出したのである。すると犬は吠....
「早春」より 著者:芥川竜之介
》の標本室はがらんとしている。そこへ、――時間はいくらもたたない。やっと三時十五
分くらいだね、そこへ顔の青白い女学生が一人《ひとり》はいって来る。勿論《もちろん....
「奈々子」より 著者:伊藤左千夫
《まぶた》を見、それから形ばかりに人工呼吸を試み注射をした。肛門を見て、死後三十
分くらいを経過しているという。この一語は診察の終わりであった。多くの姉妹らはいま....
「海底大陸」より 著者:海野十三
ランタはクーパーの方をふりかえって、 「お聞きのとおりです。さあ、ここへ来て十
分くつろいでください」 といって、王さまの前にある、ぶよぶよした座ぶとんみたい....
「五色温泉スキー日記」より 著者:板倉勝宣
けてくれた。穿孔虫と小林が大変喜んで、確かに六分かかったと大げさなことをいう。五
分くらいのものだ。昼にはコールドビーフを食わされてみんな大喜びをした。三時頃まで....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
ートルまでが成層圏とよばれるのだ。竜造寺兵曹長のめざしていったのはちょうどこの半
分くらいの高さだった。 「飛行の間、地上とは定時連絡をしていました。私は地上の指....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
いましたが、矢張り寿命と見えて、直にお後を慕うことになりました。一|時の間こそ随
分くやしいとも、悲しいとも思いましたが、近頃は、ドーやらあきらめがつきました。そ....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
ズ一枚でお客を迎えました。戸はひもでくくりつけてありました。へやのゆかは煉瓦が半
分くずれた上を掘りかえしたようなていさいでした。こうもりが天井の下をとびまわって....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
というと、ファラデーは年に一千ポンド近くも収入があったが、家庭で費したのはこの半
分くらいとしか思われぬし、別に貯金もしなかったからだ。ファラデーの頃には、グリニ....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
る。また…… 丸岡にて翁にわかれ侍りし時扇に書いて給はる。 もの書いて扇子へぎ
分くる別哉 芭蕉 本人が「給わる」とその集に記したのだから間違いはあるまい....
「妖怪学」より 著者:井上円了
行いたることありき。そのとき得たる糸は、その色白く、その長さは一、二分より五、六
分くらいありて、太さは髪の毛より細く、あたかも日本紙を引き裂きたるときに、その裂....
「迷信解」より 著者:井上円了
もあるに相違ない。これらを差し引きてみたならば、余すところの事実はわずかに二、三
分くらいのものであろう。今、誤怪の一例に箱根の天狗談を述べたいと思う。「今より数....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
僧侶また読経す。楽器を用いず、これを通常の葬式とす。読経の時間は前後あわせて二十
分くらいなり。 中等以上の葬式には、医師の馬車、行列の終わりに加わるを例とす。....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
るにもかかわらず)米国ほどに盛んならざるやに相見え、百般のことが英国三分、米国七
分くらいの程度にて、英米の折衷と鑑察を下し申し候。(下略) その後、南インド洋....