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「分れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

分れの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
疑惑」より 著者:芥川竜之介
して、一つは藩侯の御建てになったもの、一つは町方《まちかた》の建てたものと、こう分れて居ったものでございます。私はその藩侯の御建てになったK小学校へ奉職して居り....
不思議な島」より 著者:芥川竜之介
っと複雑《ふくざつ》なのですか?」 老人「その味なり滋養なりにそれぞれまた説が分れるのです。たとえばヴィタミンのないのは滋養がないとか、脂肪のあるのは滋養があ....
路上」より 著者:芥川竜之介
赤い花を攅《あつ》めている。…… 須田町《すだちょう》の乗換で辰子《たつこ》と分れた俊助は、一時間の後この下宿の二階で、窓際の西洋机《デスク》の前へ据えた輪転....
葬儀記」より 著者:芥川竜之介
クセントをつけて言う。そこでみんな、ぞろぞろ、休所を出て、入口の両側にある受付へ分れ分れに、行くことになった。松浦君、江口君、岡君が、こっちの受付をやってくれる....
素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
男に、おめおめ打たれるようなものばかりではなかった。彼等は咄嗟《とっさ》に二組に分れて、一方はこの男を囲むが早いか、一方は不慮の出来事に度《ど》を失った素戔嗚へ....
妖婆」より 著者:芥川竜之介
》蝶の翼のような帆影が群っているのを眺めると、新蔵はいよいよ自分とお敏との生死の分れ目が近づいたような、悲壮な感激に動かされて、思わず涙さえ浮めました。ですから....
時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
ていえば)当時の青年を動かしたにもかかわらず、彼が未来の一設計者たるニイチェから分れて、その迷信の偶像を日蓮という過去の人間に発見した時、「未来の権利」たる青年....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
には彼等のものを与え、私には私のものを与えてくれる。しかも両者は一度は相失う程に分れ別れても、何時かは何処かで十字路頭にふと出遇うのではないだろうか。それは然し....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
エーテルという言語で言い表わされる。その神話にはこうある。『天と地とが未だ互いに分れていなかった昔にはただ原始エーテルがあったのみで、それはあたかも卵子のような....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
にあっさり考えていたのでした。 右のような次第で、帰幽後随分永い間、私達夫婦は分れ分れになったきりでございました。むろん、これがすべての男女に共通のことなのか....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
人物が、霊界の機関たるに適するか?』 霊界の求むる人格――霊媒能力が種々雑多に分れることは、わざわざ断わるまでもあるまい。或る種の霊媒は、単にその一種特別の体....
母を尋ねて三千里」より 著者:アミーチスエドモンド・デ
た。それはもう九日も旅をつづけたのでツークーマンへゆく道とサンチヤゴへ行く道との分れる所へ来たからです。親方はマルコに別れなければならないことをいいました。 ....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
った。 しかしこの“民人同盟会”も、当時の思想界の変動とともに急進派と合理派に分れる羽目になり、急進派の学生は高津正道氏らを中心に暁民会を作り、暁民共産党に発....
大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
船頭も、意|解けて、釣具を納め、錨を挙げ、暗流を下りけるが、更に再遊を約して、相分れき。 再び汽車に乗り、家に帰りしは、十時近にして、廊下に涼を納れ居たる家族....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
く発展をしながら各集団の間に集散離合が行なわれてその数を減じ、恐らく二個の勢力に分れ、その間の決戦戦争によって世界統一の第一段階に入るものと想像せられる。二個勢....