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分有
「分有〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
分有の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恋を恋する人」より 著者:国木田独歩
う》だ。」 「伊豆の温泉めぐりを為《し》た。」 「面白ろい事が有ったか。」 「随
分有った。然し同伴者《つれ》が同伴者だからね。」と神崎の方を向く。神崎はただ「フ....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
来ぬ。
併し余は必死となり「けれど森さん、世に疑獄と云い探偵の過ちと云う事は随
分有る例です。是こそは動かぬ証拠と裁判官まで認めた証拠が豈《あに》図らんや全くの....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
アルプス初登山 A 大正十五年七月二十五日(日曜日)晴 午前六時三十五
分有明駅着、少し休む。自動車あれども人多く自分は徒歩にて出発、自動車道なれば道よ....
「私の父」より 著者:堺利彦
ない。私としても、虫取りの時から父の助手を勤めているのだから、幾分か成功の光栄を
分有する権利があるわけであった。虫取りの時には、粘土を水でネバネバにした奴を茶碗....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
です」 帆村と検事とが、左右からその、紙片を引張り合って覗いた。 「指紋ハ四人
分有リ。ソノウチ事件関係者ノ指紋ハ、旗田鶴彌、土居三津子、本郷末子ノ三名ノ分。他....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
のの有っているこうした困難を解決するのでなければ、今日の日本主義に対する批判は充
分有力にはなれまい。
実際日本主義は自分がもっているこの一種の常識性(?)をす....
「認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
scover = aletein)ことは、要するにこの客観的な超越的なイデアを、
分有し、よって以て之を模倣することの他なかったわけだ。つまり真理はそれをイデアと....
「クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
、スクルージの名は、取引所においては、彼の署名しようとするいかなる物に対しても十
分有効であった。 老マアレイは戸の鋲のように死に果てていた。 注意せよ。私は....
「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」より 著者:佐々木直次郎
そして私の遊楽は(控え目に言っても)体面にかかわるものであったし、私は世間にも十
分有名で、大へん尊敬されていただけでなく、初老の年齢になりかけていたので、私の生....
「ピタゴラスと豆」より 著者:寺田寅彦
色々のことが書いてある。胃の中にガスがたまるからとか、また「生命の呼吸の大部分を
分有するから」とか、あるいはまた「食わない方が胃のためによく、安眠が出来るから」....
「『地球盗難』の作者の言葉」より 著者:海野十三
いに隆盛にしたい。僕一人の力だけでは到底どうなるわけのものではない。有力にして天
分有る隠れたる作家が多数現われ、そこに科学小説壇というものを作り、お互いに研究し....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
御立腹の段は重々御尤もさまでございます、多助お前心得違いをしたろう、若い内には随
分有りうちの事とは申しながら、お前より外に鹽原の家を続ぐ可き者はない、其の大事な....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
ってるとも」 「それがおれの主人の巣だ」 「ふうん、そうか。やっと解った」 「随
分有名な邸だろうが?」 「銚子中で評判の邸だ」 「それがおれの主人の邸だ」 「そ....
「河豚は毒魚か」より 著者:北大路魯山人
、むやみと放棄し来った過去の無定見を反省し、さらにさらに研究して、ふぐの存在を充
分有意義ならしめたいと私は望んでいる。 ふぐは果して毒魚だろうか。中毒する恐れ....
「麺くひ」より 著者:桂三木助
りして仕舞います。その点、蕎麦は田舎は田舎なりに美味しい蕎麦を出して呉れる時が随
分有ります。 昔から関西はうどん、関東は蕎麦と思い込んで居る僕なぞに、近頃、大....