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分極
「分極〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
分極の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一本の花」より 著者:宮本百合子
ンヌの絵のような風景を眺めて立っていると、伊田が来た。彼は、さっき見られたのが大
分極り悪い風であったが、それは云わず、 「今日おいそがしいですか」 と朝子に訊い....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
事務所か何か御存じですか……通知なぞを出されるような……」 「別に存じませぬ。何
分極く最近の取引で、こちらでも行届きかねておりましたような事で……御用の節はいつ....
「食堂」より 著者:森鴎外
と云って、伯林で高等学校の教師をしていた。有名な、唯一者とその所有を出す時に、随
分極端な議論だから、本名を署せずに出したのだ。しかし今では Reclam 版にな....
「マクシム・ゴーリキイの発展の特質」より 著者:宮本百合子
でも手に負えないのが、ゴーリキイにとっては文法であったというのは面白い。彼は、幾
分極りわるげに、しかし或る誇りを潜めて書いている。「私はその中に、生きた、困難な....
「マクシム・ゴーリキイの伝記」より 著者:宮本百合子
も特に手に負えないのは、ゴーリキイにとって文法であったというのは面白い。彼は、幾
分極りわるげに、しかし或る誇りを潜めて書いている。「私はその中に、生きた、困難な....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
、この風俗の頽廃の内にさえほの見える風俗の新興振りであり、そして更に、之といわば
分極的にプラスとマイナスとの関係にある処の、社会的・政治的・な新興勢力なのである....
「辞典」より 著者:戸坂潤
。後にシェリング(F. W. J. v. Schelling)がその自然に於ける
分極の概念を引き出した所のものが之であり、又ヘーゲル(G. W. F. Hege....
「最近日本の科学論」より 著者:戸坂潤
見做される。それであるが故に、国史主義的な非科学的科学論も亦、之に対する反動的な
分極として、初めて存在出来るわけで、もし一方にこの領域に於ける唯物論的科学が厳存....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
あろう。彼はあらゆるものを読み、芝居に行き、公開講義を聞きに行き、アラゴから光の
分極の理を学び、外頸動脈《がいけいどうみゃく》と内頸動脈との二重作用を説明して、....
「バットクラス」より 著者:岡本かの子
買い入れ、その利息で楽々生活費が支弁出来た。しかし彼の生活がかさむにつれ、段々自
分極めで危険率の多い投資に関係し増収を図るようになった。フランス人のブローカーが....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
。あそこに大きな雑木林《マッキオ》が見えますね、あのはずれに一軒建っているのが多
分極楽荘です。私はここからもっと上へのぼってゆきます。では、ご機嫌よう、コルシカ....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
に入ったらしく病み衰えた顔に珍らしく会心の笑を洩らした。実は医師の言ったよりも大
分極度に氷を用いていたので、しかも下にガーゼも何も当てないで直接に氷嚢を皮膚に押....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
本末を忘れて身体よりも足の先を大切にしたり、妻君よりも帽子を大切にするようでは随
分極端に過ぎていますね。私の知った書生上りの新世帯《しんしょたい》にこういう奇談....