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「分界〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

分界の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
坊っちゃん」より 著者:夏目漱石
んな乱暴をすると学校の体面に関わる。よさないかと、出るだけの声を出して敵と味方の分界線らしい所を突《つ》き貫《ぬ》けようとしたが、なかなかそう旨《うま》くは行か....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
している。いやしくも学校の生徒たる以上はいかに粗末の垣でも、垣と云う名がついて、分界線の区域さえ判然すれば決して乱入される気遣はないと仮定したのである。次に彼は....
野分」より 著者:夏目漱石
小の区別のつく、軽重《けいちょう》の等差を知る、好悪《こうお》の判然する、善悪の分界を呑《の》み込んだ、賢愚、真偽、正邪の批判を謬《あや》まらざる大丈夫が出来上....
善の研究」より 著者:西田幾多郎
思われている。しかし余はこれと普通の知覚とは同一種であって、その間にはっきりした分界線を引くことはできないと信ずる。普通の知覚であっても、前にいったように、決し....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
原の間に存在する鳥居峠一帯の山脈は日本の西北ならびに東南の両海浜に流出する流水を分界するものだと言ってある。またこの近傍において地質の急に変革したところもある、....
黄金虫」より 著者:佐々木直次郎
ている版もあるので、それにしたがう。 (17) 実際に見|得《う》べき水と空との分界線。 (18) この「四十一度」は、ハリスン版とステッドマン・ウッドベリー版....
詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
わかれ、表現の決定的な区分をしている。実にこの二つの者は、芸術の曠野《こうや》を分界する二の範疇《はんちゅう》で、両者は互に対陣し、各々の旗号を立て、各々の武器....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
今や、不幸にしてこの男は、人生の水平線がわからなくなっているように、死と生との分界線がまたわからなくなっているのであります。死が万事の消滅だと信じきれなくなっ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
食われてしまった。さてその次に現われた悪魔といえども、悪魔である限り、その領分の分界を知らなければなるまい。 そうこうしているうちに、東の方が白んできて、そこ....
村芝居」より 著者:井上紅梅
る一つの舞台だ。ぼんやりとした遠くの方の月夜の中で、空間の諸物がほとんどハッキリ分界していなかった。わたしは画の中の仙境がここへ出現したのかと思った。この時船は....
学者安心論」より 著者:福沢諭吉
国内の人心は守旧と改進との二流に分れ、政府は学者とともに改進の一方におり、二流の分界判然として、あたかも敵対の如くなりしかども、改進の人は進みて退かず、難を凌《....
妖怪学」より 著者:井上円了
の二種ありと許すも、いずれの点より不必然にして、いずれの点より必然なるや、一定の分界なきは明らかなり。果たしてしからば、余輩は宇宙間唯一の必然の天則のみ存せるこ....
妖怪学一斑」より 著者:井上円了
つの部を設けて、これを蓋然といわなければなりません。しかしながら、この三者はその分界がいたって判然しておりません。そもそも原因あれば必ず結果あり、結果あれば原因....
回顧と展望」より 著者:高木貞治
けでないけれども,そんな風にAの一,Aの二,Aの三などと数学の中にギルドのような分界を立てて,やっているけれども,俺なんかは俺の幾何学でもってそれらを統御するの....
言語と文化史」より 著者:知里真志保
。千島のアイヌはこれを現実に知っていたらしいことが古く文献に見えております。辺要分界図考という本に、ラッコ島の夷人(たぶんアレウトかと思いますが)キモヘイという....