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「分納〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

分納の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「紋」」より 著者:黒島伝治
れが!」再び下男は礫を投げつけた。 「この頃は、盗を働いて、鼠の番もせんせに、大分納屋の麦を鼠に食われよる。」じいさんは、晩飯を食ってから、煙草に火をつけながら....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
「ロマンティシズム」(リアリズムに対立する処の)も「ヒューマニズム」も、私には十分納得の行かないものがあるので、つまり分析にも主張の説得力にも不足しているので、....
超人鬚野博士」より 著者:夢野久作
が軽くなったのに気が付いて振返る。トタンに吾輩が犬の首ッ玉を吊るしてポケットに半分納めかけている現場が見えた。トタンに失策った……と思った吾輩が、その貴婦人のヨ....
映画雑感(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
しさをもっている。人間はそれぞれの明白な心の目標があって、それに向かわんために充分納得して寒苦と戦っているが、犬はなんのためだか、ちっともわからないで、ただたよ....
逝けるマクシム・ゴーリキイ」より 著者:宮本百合子
を認め、歓喜せざるを得ない。一方に、当時のゴーリキイとしてはレーニンの考え方に十分納得出来かねるところがあり、そのため一九二三年、レーニンのすすめで彼がイタリー....
三年たった今日」より 著者:宮本百合子
民主化方策について、はじめは危惧の念を抱かないでもなかったが、この頃は我々にも十分納得ゆくようになって欣《よろこ》びにたえない、と語ったことは現実的な深い内容を....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、お宝の勘定は悪くないものでござんしょうな」 とお世辞を言ったのは、二人ともに充分納得のゆく、この新屋敷の同居人、不破の関屋の関守氏でした。 ....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
円について七円五十銭です。七百円の収入とすれば、五十二円五十銭です。それが四期、分納。十三円十二銭五厘。これが一度。六十何円の収入からそれだけ払うのも大変なわけ....
次郎物語」より 著者:下村湖人
浜に期待したものを春子にも期待していいとは決して思わない。道理の上では、それは十分納得のいくことである。しかし、それにもかかわらず、春子に対する彼の気持の上での....
魔都」より 著者:久生十蘭
い廻って、樹の根方や取るにも足らぬような小さな凹みまで一々手で探って見る。 充分納得するまで探し廻ったが、噴水の台座から入り込めるような隙もなく、また岸の近く....
美術学校時代」より 著者:高村光太郎
自分の身になったような気持がした。これまで動揺していたものが奈良に行って初めて大分納った。 僕が学校を出たのはまだ二十歳の時なので研究科に入って徴兵猶予となり....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
た人間が出たというような場合には、その村民に対し倍の枡を用いて取立てる。名目は半分納める人も倍納める人も同じですから、帳面の上では平均が取れて居るが、事実は大い....