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切れ口
「切れ口〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
切れ口の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
わだちが長々とうねっているばかり、その車の輪にひかれた、小さな蛇《ながむし》も、
切れ口の肉を青ませながら、始めは尾をぴくぴくやっていたが、いつか脂《あぶら》ぎっ....
「ナポレオンと田虫」より 著者:横光利一
に転がり出した。裳裾が宙空で花開いた。緞帳は鎮まった。ルイザは引き裂かれた寝衣の
切れ口から露わな肩を出して倒れていた。彼女は暫く床の上から起き上ろうとしなかった....
「海の使者」より 著者:泉鏡花
。これはまた、纔かに板を持って来て、投げたにすぎぬ。池のつづまる、この板を置いた
切れ口は、ものの五歩はない。水は川から灌いで、橋を抜ける、と土手形の畦に沿って、....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
ダラリと二本はみだしている。 二重に巻いた腹巻を、刃味も凄くタテに裂いた剃刀の
切れ口。 「あ! 畜生ッ」 逆づかみにした日傘をふって、眼色をかえた待乳の多市....