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切抜き
「切抜き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
切抜きの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
間へ、急いで来た跫音で、襖の外から、書生の声、 「お嬢さんですか、今日の新聞に、
切抜きをなすったのは。」 紫 五十二 お茶漬さらさら、....
「三角形の恐怖」より 著者:海野十三
ころへ、ツカツカと出て来るや否や、いきなり飛び上るように身を退いて、例の三角形の
切抜きのある地上を見つめたではありませんか。私は一寸|残忍性を帯びた微笑をせずに....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
でもいよいよ立ち退くというまぎわに、書斎の戸棚の片隅に押し込んである雑誌や新聞の
切抜きを手あたり次第にバスケットへつかみ込んで来た。それから紀尾井町、目白、麻布....
「崩れる鬼影」より 著者:海野十三
た。兄の癖です。兄は理学士なのですが、学校の先生にも成らず、毎日洋書を読んだり、
切抜きをしたり、さもないときは、籐椅子に凭れ頭の後に腕を組んでは、ぼんやり考えご....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
人の作品はなかなか記憶へ入って来るものではない。 時には雑誌や新聞の展覧会評の
切抜きを道案内書として、展覧会を眺めて廻る忠実なる鑑賞家も大阪の二科展会場等で時....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
人の作品はなかなか記憶へ入って来るものではない。 時には雑誌や新聞の展覧会評の
切抜きを道案内書として、展覧会を眺めて廻る忠実なる鑑賞家も大阪の二科展会場等で時....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
になったわけだから私には私独特の云いわけがあるのだ。私は、父母に内緒で新聞広告を
切抜き就職口を探して来た。履歴書をかいて、ある羅紗問屋に面会にゆき給仕になった。....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
も受ける。妻とも戦います。だから、貴女は、僕の身の上について、心配することは、一
切抜きにして、僕に対する一番素直な気持にだけなって下さればいいんです。」 すぐ....
「不在地主」より 著者:小林多喜二
静まってけれ!」 吉本が一生ケン命制した。「今度のお出は、そんな面倒なことは一
切抜きにしたものだから、それは又何時かの機会にして貰いたいんだ。――頼む!」 「....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
前に牽き出されて気焔を吐くというような場面が主になっていて、他は新聞の戦争記事の
切抜きのような、芝居らしくもないものであったが、真っ先に際物を出しただけにその人....
「十番雑記」より 著者:岡本綺堂
、それでもいよいよ立退くという間際に、書斎の戸棚の片隅に押込んである雑誌や新聞の
切抜きを手あたり次第にバスケットへつかみ込んで出た。それから紀尾井町、目白、麻布....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
に関する内外の著書は得るに随って精読し、内外新聞の外交に関する事項は細さに究めて
切抜きを保存し、殊に『外交時報』は隅から隅までを反覆細読していた。(二葉亭は『倫....
「越中劍岳先登記」より 著者:柴崎芳太郎
、その中に、劍山登り不可能の話|有之候に就きて、思い出し候|間、御参考までに別紙
切抜き送り候、……なお小生のその後、富山県庁の社寺課長より聞く所に拠れば、芦峅寺....
「遁走」より 著者:葛西善蔵
った。土井は私に旅費を貸してくれた。子供らへの土産物なども整えてくれた。私は例の
切抜きと手帳と万年筆くらい持ちだして、無断で下宿を出た。 「とにかくまあ何も考え....
「墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
ったから、聞いているのも容易ではなかったが、面倒臭いからそういう病気の描写は、一
切抜きにしよう。 「出かけていったのは、雲仙です。詳しくいうと、長崎県の南高来郡....