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「切捨て〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

切捨ての前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
く》の如く悪口《あっこう》を申すか、この呆漢《たわけ》め、何だ、無礼の事を申さば切捨てたってもよい訳だ」 宗「やア是は篦棒《べらぼう》らしゅうございます、こり....
旧主人」より 著者:島崎藤村
あるは南瓜を祝うのです。手桶の寝せてあるは箍《たが》の切れたのです。※《ざる》に切捨てた沢菴《たくあん》の尻も昨日の茶殻に交って、簓《ささら》と束藁《たわし》と....
芽生」より 著者:島崎藤村
》のある言葉で言って聞かせた。その日、お房の髪は中央《まんなか》から後方へかけて切捨てられた。あまり毛が厚すぎて、頭を冷すに不便であったからで。お房は口も自由に....
怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
」 と半分は死人の顔。 侍「いや左様に心配するには及ばぬ、市中を騒がす乱暴人、切捨てゝも苦しくない奴だ、心配するな」 と下郎を慰めながら泰然として、呆気に取....
くろがね天狗」より 著者:海野十三
くに怺えかねた虎松が、いつぞやの軒端に袂をとらえた半之丞と、途端に街上に権四郎を切捨てた黒装束の主とが全く別の人物だったことを証言した。しかし彼の外にそれを見た....
非人道的な講和条件」より 著者:与謝野晶子
勝者の持つ復讐心や侵略思想を綺麗さっぱりと抛ち、戦敗者の持つ自卑自屈と僻みとを一切捨て去って、愛と正義と自由と平等との中に、どの国民もねたみ恨みなくのびのびした....
後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
に縄を打って、友之助と共に奉行所へお引立て下せえ、それとも乱暴者と見做し此の場に切捨てるというお覚悟なら、遺憾ながら腕の続く限り根限りお相手致します、如何に御処....
徳育如何」より 著者:福沢諭吉
を身代限《しんだいかぎり》にするの奇談も珍しからず。昔年《せきねん》、馬に乗れば切捨てられたる百姓町人の少年輩が、今日借馬に乗て飛廻わり、誤って旧藩地の士族を踏....
学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
はみだりに権威を振るい、百姓・町人を取り扱うこと目の下の罪人のごとくし、あるいは切捨て御免などの法あり。この法によれば、平民の生命はわが生命にあらずして借り物に....
恐怖の季節」より 著者:三好十郎
はそのビフテキが食えますか? いやいや、あなたなら多分、そのクソの付いた所だけを切捨てて、残りの肉を食うかもわかりませんね。しかし、食えない人間だっております。....
リラの手紙」より 著者:豊田三郎
なと、彼は懐から鍵を取り出した。その鍵を彼は何度、河の中へ捨てようか旧い記憶を一切捨てて明るい気分に帰ろうかと決心しかけても、病んでいるのが幽鬱であればある程、....
夜の道づれ」より 著者:三好十郎
いつは日本なんだな。日本だ。つまり出家というのが、それだ。出家。出離。全部一切合切捨てる。スパッと、ほうり出してしまう。そして、もつと大きな全部を手に入れる。日....
食道楽」より 著者:村井弦斎
ばなければなりません。それに大きい牡蠣は周囲《まわり》の薄黒いベラベラしたものを切捨てないと渋味も出ますし、折々は中毒を起します。その牡蠣を用意しておいてただの....
食道楽」より 著者:村井弦斎
は孔《あな》が明《あ》いております。先ずパンを四半斤《しはんぎん》位皮の固い処を切捨てて真中《まんなか》の柔い処ばかり水に漬けて絞《しぼっ》てそれへ大きな玉葱の....