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切支丹
「切支丹〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
切支丹の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「じゅりあの・吉助」より 著者:芥川竜之介
二
奉行《ぶぎょう》の前に引き出された吉助《きちすけ》は、素直に
切支丹宗門《きりしたんしゅうもん》を奉ずるものだと白状した。それから彼と奉行との....
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
リヤかんのん》を卓子《テーブル》の上へ載せて見せた。
麻利耶観音と称するのは、
切支丹宗門《きりしたんしゅうもん》禁制時代の天主教徒《てんしゅきょうと》が、屡《....
「るしへる」より 著者:芥川竜之介
夕暮、われ独り南蛮寺の境内《けいだい》なる花木《はなき》の茂みを歩みつつ、同じく
切支丹《きりしたん》宗門の門徒にして、さるやんごとなきあたりの夫人が、涙ながらの....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
いでもあるめえ。あんな物を持ち廻って、何か祈祷か呪いでもするか、それとも御禁制の
切支丹か」 黒船以来、宗門改めも一層厳重になっている。もしかれらが
切支丹宗門の....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
る。主人はこの雪をみて俄かに今夜の会合を思い立ったのであろうが、青蛙堂は小石川の
切支丹坂をのぼって、昼でも薄暗いような木立ちの奥にある。こういう日のゆう方からそ....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
ない、天保銭の翼も持たぬ。破傘の尻端折、下駄をつまんだ素跣足が、茗荷谷を真黒に、
切支丹坂下から第六天をまっしぐら。中の橋へ出て、牛込へ潜込んだ、が、ああ、後れた....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
青蛙堂は小石川の
切支丹坂、昼でも木立ちの薄暗いところにある。広東製の大きい竹細工の蝦蟆を床の間に....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
坊も引懸ったが、どれも三月とは持たなかった。あれが世にいう悪女の深情けか。まさか
切支丹破天連でも有るまいが、あの眼で一寸睨まれたら、もう体が痺れて如何する事も出....
「怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
老人の遺言通り、徳川の家に仇するには、余りに準備が足りなかった。 異国へ渡って
切支丹を学び、その魔法で徳川家を呪えという、それも洞斎の遺言であったが、いずれは....
「丹那山の怪」より 著者:江見水蔭
テンテレツクの猪まで致しました。それで、どうもこれは、飯綱遣いであろう。でなくは
切支丹ではないかと、韮山で興行の折は、江川太郎左衛門様の手代衆が一応お調べになり....
「人狼」より 著者:岡本綺堂
トガルの伴天連が長崎から天草へ渡り、天草から又ここらへ渡って来て、このあいだから
切支丹の教えを弘めている。その教えがよいか悪いか、おれにはまだ本当に呑み込めない....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
中には、小坂部の名を知っている者はなかった。浅野弥兵衛は子細らしく首をかしげて、
切支丹宗門の邪教徒ではないかと言った。 「むむ。
切支丹のやからかも知れぬ。」と、....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
ごとし。――その理、測るべからず。密に西洋に往来することを知って、渠を憚るものは
切支丹だとささやいた。 ――鳶(鶴ではない)を造って乗って、二階から飛んでその....
「拷問の話」より 著者:岡本綺堂
ってからは、拷問の種類は笞打、石抱き、海老責、釣し責の四種にかぎられていた。かの
切支丹宗徒に対する特殊の拷問や刑罰は別問題として、普通の罪人に対しては右の四種の....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
加しようとする今日の思潮は世間の大勢で如何ともする事が出来ないのを、官僚も民間も
切支丹破天連の如く呪咀して、惴々焉としてその侵入を防遏しようとしておる。当年の若....