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「切番〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

切番の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
せんのぼ》り急行列車が田端駅《たばたえき》附近の踏切《ふみきり》を通過する際、踏切番人の過失に依《よ》り、田端一二三会社員|柴山鉄太郎《しばやまてつたろう》の長....
少女地獄」より 著者:夢野久作
たの。あそこは家の蔭から急に鉄道踏切に乗り上げるばっかりじゃない。午後八時過は踏切番がいないので、慣れないトラックが二、三度引っかけられた事のあるトテモあぶない....
狂乱」より 著者:近松秋江
留場というのは、大津街道の追分からすこし行くとすぐなので、そこで電車を降りて、踏切番をしている女に小山というところへ行くのはどう往ったらよいかと訊ねると、女は合....
先生への通信」より 著者:寺田寅彦
あさんもほんとうに絵のようで愉快でした。日本にもあるような秋草が咲いていたり、踏切番の小屋に菊が咲いていたり、路傍のマリヤのみ堂に花が供えてあるのも見ました。シ....
人造人間の秘密」より 著者:海野十三
道の中に、十本の貨物列車が入っていくのを数えた人があるのに、隧道を出た向こうの踏切番は、いや十本の貨物列車なんて、うそだ。八本だといって、きかないのであった。二....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
持って出張に及んだものである。 あまり毎日出張するので女中が、ひまな改札係や踏切番と大変親密になってしまったという話だが、どの程度に親しくしたものか背中の私に....
マクシム・ゴーリキイについて」より 著者:宮本百合子
リキイは二十四歳になる迄に、更にパン焼職人であり、カスピ海の漁業労働者であり、踏切番であり、弁護士の書記でありました。これらの生活の間でゴーリキイの見聞きしたも....
幾度目かの最期」より 著者:久坂葉子
、私の小説のことにこだわって、本当のことがどうして書けないのだ、など云います。踏切番のいない踏切をよこぎる時、私、このまま轢かれてしまいたいと思った位です。彼は....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
土肌を見せ、そこにクラブと官舎の建物が立ちました。トロッコ土掘り、トロの線路の踏切番、女がどっさり働いています。三つの池がひっそりと並んでいた山路のところね、あ....
異質触媒作用」より 著者:寺田寅彦
ない。それでも田無町辺からは昔の街道の面影が保存されているらしい。いくつとなく踏切番のいない鉄路を横切るのは不安である。突然路が右へ曲ると途方もない広い新道が村....
土竜」より 著者:佐左木俊郎
た調子で言った。 「ほだら父、父も北海道さ行がねえが? 北海道さ行って、鉄道の踏切番でもすれば……! 踏切番はいいぞ、父!」 「鉄道の踏切番? 洋服着て、靴はい....
地異印象記」より 著者:和辻哲郎
って、東京の方からぞろぞろ帰って来る人に火事の様子を聞こうとした。するとそこの踏切番の爺が通る人から聞いたことを伝えてくれた。神田が大火である。日比谷も盛んに燃....