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切花
「切花〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
切花の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
たので、混雑もまた予想以上である。そのあいだをどうにか斯うにか潜りぬけて、夜店の
切花屋で梅と寒菊とを買うには買ったが、それを無事に保護して帰るのがすこぶる困難で....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
ひっかけなくなった連中すらある。 こうなっては折角の花菖蒲も散々で、人は園内の
切花を高い銭出して買うのが嫌さに、帰り路の小流れのほとり、百姓の児どもなぞが一把....
「一坪館」より 著者:海野十三
売っちゃどうだい」 「花? 花ですか、あのきれいな花を?」 「そうだ、その花だ。
切花でもいい。鉢植えでもいい。これは理窟に合っているぜ」 「へえッ、どこが理窟に....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
日本洋画壇の今までの傾向は大体が輸入時代だからやむをえない道程ではあったが、その
切花の見本は無数の花の中のたった一つの種類に過ぎないものである場合でさえも、その....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
ある。 ルセアニア人は、私に、昔からここで、伊太利側から仏蘭西側へ輸出して来た
切花に、最近ふらんすが七割の税を課することにしたために、もとは、わざわざ昼間の汽....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
花、扇、箸、三種の護摩木を置き、左手には、芥子《けし》、丸香、散香、薬種、名香、
切花を置いてある。行者の前の壇上には、蘇油、鈴、独鈷《どっこ》、三鈷、五鈷、その....
「遠藤(岩野)清子」より 著者:長谷川時雨
、心からも、眼からもわすれられない。」 * その後の清子さんは、
切花《きりばな》や、鉢植の西洋花を売る店をひらいた。 泡鳴氏からの物質は約束通....
「詩劇「水仙と木魚」」より 著者:三好十郎
んだ」 「どうもありがとう昇さん お金はあとでさしあげるから」 「金はいいんだよ
切花の仕切の金は僕がもらってるから それは光ちゃんに僕買ってあげたんだから」 「....
「十番雑記」より 著者:岡本綺堂
たので、混雑もまた予想以上である。そのあいだをどうにかこうにか潜りぬけて、夜店の
切花屋で梅と寒菊とを買うには買ったが、それを無事に保護して帰るのが頗る困難であっ....
「夜の道づれ」より 著者:三好十郎
ふくらんでいないリュックサックを片方の肩にひつかけている。左手に一本の白い小さな
切花をにぎり、素足にチビた駒下駄を突つかけただけ。おだやかな、シッカリした聲。中....