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刊
「刊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
刊の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「羅生門の後に」より 著者:芥川竜之介
「新思潮」の同人になって、短篇を一つ発表した事がある。が、間もなく「新思潮」が廃
刊すると共に、自分は又元の通り文壇とは縁のない人間になってしまった。
それが彼....
「春の夜」より 著者:芥川竜之介
りこんだ。家の中は勿論ひっそりしている。Nさんは茶の間《ま》へ顔を出しながら、夕
刊をひろげていた女隠居にちょっと間《ま》の悪い思いをした。
「Nさん、あなた、ど....
「影」より 著者:芥川竜之介
椅子《ながいす》に寝ころんだ書記の今西《いまにし》が、余り明くない電燈の下に、新
刊の雑誌を拡《ひろ》げていた。が、やがて手近の卓子《テーブル》の上へ、その雑誌を....
「校正後に」より 著者:芥川竜之介
たいしたものだとは思わないが。そのうちにもう少しどうにかできるだろう。(新思潮創
刊号)
○酒虫《しゅちゅう》は材料を聊斎志異《りょうさいしい》からとった。原《も....
「路上」より 著者:芥川竜之介
しきり》に饒舌《しゃべ》っていた。
給仕が註文を聞いて行くと、間もなく野村が夕
刊を二三枚つかんで、忙しそうにはいって来た。彼は俊助に声をかけられて、やっと相手....
「保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
襟巻《えりまき》などを巻きつけて来た。この人はタウンゼンド氏に比べると、時々は新
刊書も覗《のぞ》いて見るらしい。現に学校の英語会に「最近の亜米利加《アメリカ》の....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
があったと云うのは、小僧の一人が揃えて出した日和下駄《ひよりげた》を突かけて、新
刊書類の建看板が未に生乾きのペンキの※《におい》を漂わしている後から、アスファル....
「或る女」より 著者:有島武郎
ん」
といって、電燈の近所に椅子《いす》をよせて、大きな長い足を投げ出して、夕
刊新聞を大きく開いて目を通し始めた。
木村とは引きかえて事務長がこの部屋に来る....
「或る女」より 著者:有島武郎
》」だの、兆民居士《ちょうみんこじ》の「一|年有半《ねんゆうはん》」だのという新
刊の書物も散らばっていた。
「まあ岡さんもなかなかのロマンティストね、こんなもの....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
霊協会』が組織された時には、直ちにその最初の会長に推された。又晩年には、今日尚お
刊行しつつある『ライト誌』の最初の主筆でもあった。 彼の晩年には、物理的心霊現....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
を兼ねた。 さて会話は、こんなことで、賛否こもごも花が咲いて、あいだに配達の夕
刊がとどいたので、ちょっと話がとぎれたぐらいのことでした。でも、新聞にはべつだん....
「蜜柑」より 著者:芥川竜之介
していた。私は外套のポッケットへじっと両手をつっこんだまま、そこにはいっている夕
刊を出して見ようと云う元気さえ起らなかった。 が、やがて発車の笛が鳴った。私は....
「島木赤彦氏」より 著者:芥川竜之介
ある。) 島木さんは大分憔悴していた。従って双目だけ大きい気がした。話題は多分
刊行中の長塚節全集のことだったであろう。島木さんは談の某君に及ぶや、苦笑と一しょ....
「豊島与志雄氏の事」より 著者:芥川竜之介
織か何か著て、髪を油で光らせて、甚大家らしい風格を備えていた。それから新思潮が発
刊して一年たった年の秋、どこかで皆が集まって、飯を食った時にも会ったと云う記憶が....
「大切な雰囲気」より 著者:石井柏亭
鬼才小出楢重が逝いてから早くも五年になろうとする。そうして今ここに彼の随筆集『大切な雰囲気』が
刊行されることになった。これには『めでたき風景』に漏れた、昭和二年から四年へかけ....