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「刑期〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

刑期の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ある抗議書」より 著者:菊池寛
ました。 此の告白に依ると、此の坂下鶴吉は、一度千葉の監獄で、善行の結果残りの刑期を免除されて放免になったと書いてあります。而も、善行の結果、刑期を短縮された....
獄中記」より 著者:大杉栄
べて見ればすぐに判然するのだろうが、それも面倒だから、今はただ記憶のままに罪名と刑期とだけを掲げて置く。何年何月の幾日にはいって何年何月の幾日に出たのかは、一つ....
続獄中記」より 著者:大杉栄
る。 この故郷のことが、自分の幼少年時代のことが、しきりに思い出される。ことに刑期の長かった千葉ではそうだった。 僕は出たが、どうせ当分は政治運動や労働運動....
御萩と七種粥」より 著者:河上肇
より表装されているのを、後に見せて貰ったことがある。) 昭和十二年の六月、私は刑期が満ちて自分の家庭へ帰ることが出来た。僅か二十二円の家賃で借りたという小さな....
獄中生活」より 著者:堺利彦
明日から下り坂だ。タワイない」「君はモウ一週間で出るのだな」などと、たいがい毎日刑期の勘定がある。 夕飯後にまた点検があって、安坐鈴が鳴る。薄暗い電灯がとぼる....
ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
審の判決がすむとすぐ既決に下って中野の監獄に送られました。 彼はそこで六ヶ月の刑期を送りました。既決に降ってからは刑期中は仲間への消息は絶えました。彼は振りが....
赤旗事件の回顧」より 著者:堺利彦
た。我々はそのことを市ケ谷の未決監で聞いて大いに心配した。心配したのは、佐藤君の刑期が二つ重なってたいへん永くなるということばかりでなく、実際その責任者が佐藤君....
獄中消息」より 著者:大杉栄
よきよし、喜んでいる。幽月はどうか、真坊の歯はどうか。弥吉はどうか。 「新兵」で刑期が思ったよりも延びたから、いろいろ相談もある。面会に来い。同志諸君および近所....
金銭無情」より 著者:坂口安吾
を背負つてくれる。罰金だけで済まなくて刑務所へ送られた時は、当座の謝礼に五万円、刑期が終つた時は、この店の月々の利益の半分は君のものだ。同時に君はこの店の支配人....
地虫」より 著者:小栗虫太郎
告白を記して自殺を遂げてしまった。 そうして、残る成戸六松の一人だけが、四年の刑期を豊多摩刑務所で送っているのである。「欧航組」は、こうして壊滅した。けれども....
銀三十枚」より 著者:国枝史郎
た。だがいつも脅かされていた。 「きゃつは詐欺師だ、殺人犯ではない。五年か十年、刑期さえ終えたら、出獄するに相違ない。取りに来るぞ、銀三十枚! どうしたらいいの....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
実だともらしたことがなかったそうですが、あきらめてしまって、ジタバタせずに恩赦で刑期をちぢめる方が得だと考えたのかも知れませんが、教育のない人たちの中には、国家....
沼畔小話集」より 著者:犬田卯
家の米俵をかついでは、苦もなく「上げ」られて、そして累犯々々で、次第に長たらしい刑期を送らなければならないようになった。が、いっこう、それが苦にならないらしい。....
死児を産む」より 著者:葛西善蔵
年の二十六歳の、K刑務所に服役中の青年囚徒からの手紙だった。彼の郷国も、罪名も、刑期も書いてはなかったが、しかしとにかく十九の年からもう七年もいて、まだいつごろ....
放免考」より 著者:喜田貞吉
ることを知らないのである。 放免囚とは罪を犯して一旦投獄せられた囚人が、所定の刑期を終って出獄放免せられたものの名称である。しからばその放免囚が、特別に公権停....