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「初い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

初いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「こころ」より 著者:夏目漱石
周囲がいくら賑《にぎ》やかでも、それにはほとんど注意を払う様子が見えなかった。最初いっしょに来た西洋人はその後《ご》まるで姿を見せなかった。先生はいつでも一人で....
「行人」より 著者:夏目漱石
、彼に対して談《はなし》をするうちに妙に引っ掛って来た。何の悪意もない彼には、最初いっこうその当こすりが通じなかったが、だんだん時間の進むに従って、彼らの本旨《....
「竹青」より 著者:太宰治
ぎ、岸に近づく舟をめがけて飛び立てば、舟子どもから朝食の奉納があり、新婦の竹青は初い初いしく恥じらいながら影の形に添う如くいつも傍にあって何かと優しく世話を焼き....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
い美しさなのです。加うるに容易ならぬ風情がある。匂やかに、恥じらわしげに、ぞっと初い初いしさが泌み入るような風情があるのです。 「ほほうのう」 「は？……」 「....
「俗天使」より 著者:太宰治
身振りをしていて、若い小さい処女のままの清楚の母は、その美しく勇敢な全裸の御子に初い初いしく寄り添い、御子への心からの信頼に、うつむいて、ひっそりしずまり、幽か....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
よ以て笑うべきことでもなんでもないのですが、少ししつこいが、これをお雪ちゃんが最初いった言葉尻と比べてみると、少しばかり「てにをは」の相違があるのでした。つまり....
「源氏物語」より 著者:紫式部
のことはわかりませんが、現在はまあこうした御親切をお見せくださるものですから、最初いろいろとお骨を折ってくださいましたあなたの御恩が思われます。宮の奥様はもった....
「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」より 著者:ホーソーンナサニエル
とは、なかなか無かったでしょう。百人のうちの九十九人までは、僕が思うのに、彼が最初いやなものに化けた時に、もうすっかりたまげてしまって、早速逃げ出したことでしょ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
のである。少し手掛かりを失って一時シャンマティユーを誤認したという屈辱の感は、最初いかにもよく察知して長い間正当な本能を持ち続けていたという高慢の念に消されてし....
「父」より 著者:矢田津世子
とりひとりを注いでまわった。酔いがまわったのか耳根をぽっと染めているおきえさんは初いういしくみえた。紀久子の前へきた時、 「さあ、おひとつ」とおきえさんは杯を取....
「木に上った子供」より 著者:小川未明
くなって木の頂について見えるじゃないか？ 盲目！」と、天と木とがついていると、最初いった子供が怒りました。そして、二人は、けんかを始めました。 「おい、けんかを....
「つゆのあとさき」より 著者:永井荷風
るとかえって止められなくなるのである。美男子に対する時よりも、醜い老人やまたは最初いやだと思った男を相手にして、こういう場合に立到《たちいた》ると、君江はなお更....
「山の人生」より 著者:柳田国男
顧みようとせぬようになったが、じつは日本にばかり特別によく成育した話で、しかも最初いかなる事情から、こんな珍しい話の種が芽をくむに至ったかは、説明しえた人がない....
「機密の魅惑」より 著者:大倉燁子
みを乞うように私を見上げていうのです。私は黙って考えて居りました。 『あなたが最初いらして下すった時、本当の事をお打ち開けして御相談もし、お願いもする積りでいた....
「親鸞聖人について」より 著者:吉川英治
すべてが平等に楽しめるなんてようなわけにはいきません。そしてその間にはですね、最初いったロシェの人間愚かなるものじゃありませんけれど、にくみもしない者同士が、た....