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初めて
「初めて〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
初めての前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
します通り、この沙門の事を譬《たと》えて云ったのでございます。
そう申せば私が
初めてその沙門を見ましたのも、やはり其頃の事でございました。確か、ある花曇りの日....
「古千屋」より 著者:芥川竜之介
やはり塙団右衛門《ばんだんえもん》にゆかりのあるものでございました。」
家康は
初めて微笑《びしょう》した。人生は彼には東海道の地図のように明かだった。家康は古....
「路上」より 著者:芥川竜之介
人相《にんそう》を具えているな。」と、呟《つぶや》くような声で云った。
俊助は
初めてその中年の紳士が清水昌一《しみずしょういち》と云う男だったのに気がついた。....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
一日、徳川幕府では、所謂《いわゆる》八朔《はっさく》の儀式を行う日に、修理は病後
初めての出仕《しゅっし》をした。そうして、その序《ついで》に、当時|西丸《にしま....
「或る女」より 著者:有島武郎
ある所はもう八九町後ろになっていた。
「鼻血なの」
と応《こた》えながら葉子は
初めてのようにあたりを見た。そこには紺暖簾《こんのれん》を所せまくかけ渡した紙屋....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ますが、本邦では、翻訳書以外にはあまり類例がありません。 T女に斯うした能力が
初めて起ったのは、実に大正五|年の春の事で、数えて見ればモー二十|年の昔になりま....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
疲労も非常に強烈であった。従って多くの場合に、レクタアが代筆したが、ただ或る霊が
初めて通信を試みるとか、又は特に通信を強調する必要を感じた場合とかには、当事者が....
「滝田哲太郎君」より 著者:芥川竜之介
気を得てどうにかこうにか書き上げる事が出来た。 僕の方からはあまり滝田の諸氏に
初めてお目にかかることが出来た。 ◇ 僕は又滝田君に画帖などを....
「豊島与志雄氏の事」より 著者:芥川竜之介
て残った。その登志雄が与志雄と校正されたのは、豊島に会ってからの事だったと思う。
初めて会ったのは、第三次の新思潮を出す時に、本郷の豊国の二階で、出版元の啓成社の....
「墓」より 著者:秋田滋
見ているわたくしに、限りない悦びを催させるのでした。わたくしにはまた、どうしても
初めて会ったという気がせず、この女をもう久しい以前から知っている、それまでにどこ....
「初雪」より 著者:秋田滋
その頃のことが何もかも思い出されて来るのだった。その土地へ着いた時のこと、生れて
初めて住むその家で過した第一日のこと、それにつづく孤独な生活のことなどが、それか....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
たりでは見られぬものが地上に顕われて来たので、これが地盤の下にある岩石を見るのも
初めてであり、ことにフランスの海岸に近づくと、熱心に南方を眺め、岸に着いては労働....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
不信任案に対し賛成の意を表明せんとするものであります。 吉田内閣は、日本独立後
初めて行われた総選挙のあとをうけて昨年十月召集され、現に開かれておる第十五国会に....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
飛び出し、社会運動の戦列に加わった。この年の九月一日、あの関東大震災は私にとって
初めての大試練であった。この日私は群馬県大間々町で麻生久、松岡駒吉氏らとともに八....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
殿にお目通りいたしたい。」 と大変真面目な言調で言いました。 庄屋の長左衛門も
初めて事情が解ったので、早速太郎右衛門のところへ行って、神棚に入れて置いた書物を....