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「初七日〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

初七日の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
ま》に近頃始めた薄荷《はっか》パイプを啣《くわ》え、従姉と差し向いに話していた。初七日《しょなのか》を越した家の中は気味の悪いほどもの静かだった。従兄の白木《し....
或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
、左近の云い分は取り上げなかった。 求馬は甚太夫喜三郎の二人と共に、父平太郎の初七日《しょなぬか》をすますと、もう暖国の桜は散り過ぎた熊本《くまもと》の城下を....
或る女」より 著者:有島武郎
くひらめき通った。葉子の顔には人に譲ってはいない自信の色が現われ始めた。 「母の初七日《しょなぬか》の時もね、わたしはたて続けにビールを何杯飲みましたろう。なん....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
に来たことは、誰にも内証にして置いてくんねえ」 表へ出てみると、関口屋は女房の初七日《しょなのか》も過ぎたのであるが、コロリ患者を続いて出したので、近所へ遠慮....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
すよ。花筒の樒《しきみ》の葉は掻きむしってしまう。どうにもこうにも手に負えねえ。初七日《しょなのか》を過ぎてまだ間もねえことだし、親類の人達だって誰が参詣に来ね....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
けにも行かない。彼は御親類たちに合わせる顔も無いと云って、久兵衛が葬式の日にも、初七日の墓参の日にも、自分から遠慮して参列しなかった。ひとり娘を失った上に、今度....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
抵見当が付きましたから、それからお照の家の近所に毎晩張り込んでいますと、新兵衛の初七日が済んだ明くる晩に、案の定その長平が短刀を呑んで押し込んで来て、どうする積....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ろう、主人の次郎兵衛は奥に閉じ籠ったきりで、ほとんど誰にも顔をあわせなかったが、初七日のすむのを待って再び寺へ帰るとの噂であった。 女房も番頭も同時に世を去っ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
稽古は無いはずであるのに、家内は何かごたごたしていた。半七は指を折って、あしたは初七日、今夜はその逮夜であることを知った。 それから五、六間ゆき過ぎると、若い....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
でいて、この葬列の到着するのを待ち受けているらしかった。 四 紋作の初七日の逮夜が来た。今夜は小間物屋の二階で型ばかりの法事を営むことになって、兄弟....
紅黄録」より 著者:伊藤左千夫
婦と予らと五人つれ立って父の墓参をした。母の石塔の左側に父の墓はまだ新しい。母の初七日のおり境内へ記念に植えた松の木杉の木が、はや三尺あまりにのびた、父の三年忌....
三人の双生児」より 著者:海野十三
納棺して密かに火葬場へ送って焼いた。その遺骨はお寺へ預けてしまった。ささやかなる初七日の法要もすんで、やっと妾は以前の気持を取りかえしたのだった。 あれほど気....
とむらい機関車」より 著者:大阪圭吉
と言ってしまえばそれまでです。で、「オサ泉」も助手の杉本も、四十九日どころかまだ初七日にしかならない前の黒豚の花環の横ッちょへ、もうひとつの新しい奴を並べなけれ....
父の墓」より 著者:岡本綺堂
相隣れる処を長えに住むべき家と定め給いつ。数うれば早し、きょうはその二七日なり。初七日に詣でし折には、半破れたる白張の提灯さびしく立ちて、生花の桜の色なく萎める....
叔父と甥と」より 著者:岡本綺堂
にて埋葬のこと終る。この日は陰りて雨を催せり。 青山や花に樒に露時雨 十五日は初七日、原田春鈴君来りて、その庭に熟したりという枝柿を霊前に供えらる。 まざ/\....