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初世
「初世〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
初世の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二老人」より 著者:国木田独歩
知れないと、武をして石井翁を説き落とさすつもりでいるのである。 彼は変物だと最
初世話をしかけた者が手をひいた時分。ある日曜日の午後二時ごろ、武は様子を見るべく....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
草《くさ》なしと見ゆ、南インド、マドラスの少し南マイラブルは今日英領だが徳川氏の
初世はポルトガルに隷《つ》きサントメと呼んだ、したがってそこから渡した奥縞を桟留....
「こころ」より 著者:夏目漱石
と、やはり何《なん》にもない。奥さんの苦にする要点はここにあった。 奥さんは最
初世の中を見る先生の眼が厭世的《えんせいてき》だから、その結果として自分も嫌われ....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
本人』においてし、次にこれを発揚するにあずかりたるものはわが『日本』これなり。当
初世人はその言論のすこぶる世の風潮に逆らうのはなはだしきをもって、あるいはこれを....
「不審庵」より 著者:太宰治
鎌倉幕府のはじめに当り五山の僧支那より伝来せしめたりとは定説に近く、また足利氏の
初世、京都に於いて佐々木道誉等、大小の侯伯を集めて茶の会を開きし事は伝記にも見え....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
大きければ大きいほど、グレシャムの法則がおこなわれていたのです。 試みに徳川の
初世の歴史を見てごらんなさい。徳川家康が不世出の英雄とはいいながら、豊臣以来の御....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
もの》として世にきこえているが、関の新刀になってからはだいぶん位が落ちたけれど、
初世孫六のころの関一派の繁栄はじつに空前絶後ともいうべきで、輩出した名工また数か....
「わが寄席青春録」より 著者:正岡容
おられた。私もまた、しかりである。故三升家小勝も三度廃業を決意、明治中世から大正
初世かけて「ムジナ」の異名で謳われた都々逸坊扇歌(先代)に至っては、七度も廃業し....
「押しかけ女房」より 著者:伊藤永之介
向けて行くので、佐太郎は田圃路を歩き出したが、直ぐ次の言葉が追いかけて来た。 「
初世ちや、待つているよ」 「う――なんだつて」 出しぬけで何のことかわからなか....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
名は次郎三郎、また本業は刀の鑑定と、研と、浄拭。――その三事の業をもって、足利の
初世から、室町の世に栄え、今川家、織田家、豊臣家と代々の執権から寵遇をうけて今に....
「随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
渓など南北朝期一連のものがじつに愉しい。ただここで驚かれることもある。それは鎌倉
初世以来の土佐絵巻の画脈が、ここで断層をおかれたように、半世紀の戦乱で、ぶッつり....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
に叡山へ火の手をかけているという疾風迅雷ぶりである。そして抜本的に、中央の癌足利
初世以来の幕府勢力まで悉く京都から追い払ってしまった彼である。 「――岐阜は遠い....
「融和促進」より 著者:喜田貞吉
ほとんど産児制限ということがなく、はなはだしく人口が増しました。これはひとつは当
初世間の需要も多く、自分ら仲間の勢力を盛んならしめんがためにということもありまし....