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初初しい
「初初しい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
初初しいの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旅愁」より 著者:横光利一
行ったり、炊事場へ廻ったりしつづけた。矢代は嫁に自分の栖家を初めて見せるような、
初初しい気持ちに満たされて彼女の後姿を眺めるのだった。
「どうです、この小屋お気....
「夜の靴」より 著者:横光利一
ことは復讐を感じたその心の動揺であろう。不安、動揺、混乱は、まだ失われぬ都会人の
初初しい徳義心の顕れだ。それにしても、私は眠い。蚤のために私は一日三時間より眠っ....
「澪標」より 著者:外村繁
したことがあったからである。八重の故郷は愛知川の上流の君ヶ畑で、紺絣姿は私の頭に
初初しい印象を刻んでいる。が、再び見る八重は見違えるばかりの美貌で、その肢体はむ....
「落日の光景」より 著者:外村繁
流石に夕空の清冽な色の中に、純白な舟型の花弁を開いてい、その梢の上に、星が一つ、
初初しい光を放っていた。 三 庭の彼岸桜はもう盛りを過ぎた。うららかな陽光の中....
「性に眼覚める頃」より 著者:室生犀星
とに、あの悪魔的な大胆な男が、よくもこうまで優しい情熱をもっているかと思うほど、
初初しいところがあった。それに詩作では全く天才肌で、何でもぐんぐん書いて行った。....