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「初午〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

初午の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
老妓抄」より 著者:岡本かの子
だ」 「何だか知らないが、欲しいものがあったら、遠慮なくいくらでもそうお云いよ」初午《はつうま》の日には稲荷鮨《いなりずし》など取寄せて、母子のような寛《くつろ....
箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
に話しかけた。 「たいへん暖かくなったね。もうこんなに梅が咲いたんだもの、じきに初午《はつうま》が来る」 「よし原の初午は賑やかだってね」 「むむ、そんな話だ」....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
1 その第三十七番てがらです。 二月の末でした。あさごとにぬくみがまして江戸も二月の声をきくと、もう春が近い。初午《はつうま》に雛市《ひないち》、梅見に天神祭り、二月の行事といえばまずこの四....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
天気で好うござんしたね」と、二十四、五の小粋《こいき》な女房が云った。 「むむ。初午《はつうま》も二の午も大あたりだ。おれも朝湯の帰りに覗いて来たが、朝からお稲....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
えた。「これでも来月になるとずっとお賑やかになります」 「そうだろう。来月はもう初午《はつうま》だから」と、半七は煙草をすいながら云った。「それでも毎日二三十人....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、福田の屋敷へ長年の出入りだったそうです。その女房が娘と小僧を連れて、王子稲荷の初午《はつうま》へ参詣に行くと、王子道のさびしい所で、伝蔵に出逢ったそうです。こ....
天主閣の音」より 著者:国枝史郎
た。そうして日夜昏冥し、陶酔的酒色に浸るようになった。 聖燭節から節分になり、初午から針供養、そうして※槃会の季節となった。仏教の盛んな名古屋の城下は、読経の....
古狢」より 著者:泉鏡花
して悪く云ったのじゃない。……これで地口行燈が五つ六つあってごらん。――横露地の初午じゃないか。お祭のようだと祝ったんだよ。」 「そんな事……お祭だなんのといっ....
楢重雑筆」より 著者:小出楢重
が大変便利であるところから、その近所両隣や町内では、しごく重宝がられます。例えば初午の行燈へちょっと何か描け、浄瑠璃の会をやるからビラ一つ書いてんか、ちょっと万....
凧の話」より 著者:淡島寒月
せてあるのもあり、剣烏帽子を被っているものもあったりした。 この凧遊びも二月の初午になると、その後は余り揚げる子供もなくなって、三月に這入ると、もう「三月の下....
探巣遅日」より 著者:佐藤垢石
だ。と私らは村の人から聞かされていた。もずは秋から冬一杯啼き続けていて、春がたち初午の祭りが過ぎると、急に啼きやむのだが、裏の薮に、もずの声を四、五日も聞かない....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
うので、祖母にひどく叱られました。祖母は信仰も何もないのですが、昔気質ですから、初午には御供物をなさいました。先住は質屋の隠居だったといいますから、その頃にはよ....
曲亭馬琴」より 著者:邦枝完二
あんな鰯《いわし》の干物のような奴が、どう足掻《あが》いたって、洒落本はおろか、初午の茶番狂言ひとつ、書ける訳はありますまい。――あっしにゃ、あんな男につまらね....
勘平の死」より 著者:岡本綺堂
一五・二、新橋演舞場初演 第一幕 京橋|具足町の和泉屋という金物屋の奥座敷。初午祭の素人芝居の楽屋になっているていで、そこには鏡台が幾つも列んで、座蒲団など....
エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
しか価値がないと認められた時代もあったのである。安政六年に江戸|山谷の真崎稲荷の初午の折に、山谷の若者とエタと衝突して、エタが一人殺された。そこでエタ頭弾左衛門....