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「初声〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

初声の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
産屋物語」より 著者:与謝野晶子
であったか。かように思い詰めると唯もう男が憎いのです。 しかし児供が胎を出でて初声を挙げるのを聞くと、やれやれ自分は世界の男の何人もよう仕遂げない大手柄をした....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
時局に処するの道は一に挙国一致の協力によるの外なきを信じこの方針の下に組閣以来当初声明せる政綱の実現に向かって最善の努力をなし来ったのである。然るに前二議会にお....
源氏物語」より 著者:紫式部
御簾の前へ薫はすわった。前になった庭の若木の梅が、まだ開かぬ蕾を並べていて、鶯の初声もととのわぬ背景を負ったこの人は、恋愛に関した戯れでも言わせたいような美しい....
樋口一葉」より 著者:長谷川時雨
らそいではなかった。女史が生れたのは東京府庁のあった麹町《こうじまち》の山下町に初声《うぶごえ》をあげた。明治五年には他《ほか》にどんな知名の人が生れたか知らぬ....
妾の半生涯」より 著者:福田英子
神《なるかみ》おどろおどろしく、はためき渡りたるその刹那《せつな》に、児《じ》の初声《うぶこえ》は挙《あが》りて、さしも盆《ぼん》を覆《くつがえ》さんばかりの大....
平塚明子(らいてう)」より 著者:長谷川時雨
によって輝く、病人のような蒼白《あおじろ》い顔の月である。 さてここに『青鞜』は初声《うぶごえ》を上げた。 現代の日本の女性の頭脳と手によって始めて出来た『青鞜....
食道楽」より 著者:村井弦斎
せがれ》がモー学校を卒業しましたから安心だというが学校を卒業したのは社会に対する初声《うぶごえ》を挙《あ》げたので、まだ匍《は》う事も立つ事も出来ない人間を野放....