初夢[語句情報] »
初夢
「初夢〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
初夢の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虫の生命」より 著者:海若藍平
木を一パイ詰めて、火を点《つ》けるばかりにして正月を迎えましたが、丁度二日の朝の
初夢に不思議な夢を見ました。 勘太郎は睡っているうちに、どこからともなく悲しい....
「青水仙、赤水仙」より 著者:海若藍平
って喜んでおいでになりました。 そのうちにお正月になりました。 うた子さんは
初夢を見ようと思って寝ますと、いつも来るお嬢さんが二人揃って枕元に来て、さもうれ....
「猿面冠者」より 著者:太宰治
これだけ書くのにも、ずいぶん考えたし、なんどもなんども下書しました。あなたがよい
初夢とよい初日出をごらんになって、もっともっと生きることに自信をお持ちなさるよう....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
択び、元日はただ※笑の間に和楽して終るが多い。 二日は初湯、初荷、買初、弾初、
初夢など江戸ッ児にとっては事多き日である。殊にお宝お宝の絵紙を買って、波乗り船の....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
遊派落語家数十名を率いて見物した。 ついでに記すが、この時の中幕は「箱根山曾我
初夢」で、工藤祐経が箱根権現に参詣し、その別当所で五郎の箱王丸に出会い、例の対面....
「夢」より 著者:豊島与志雄
夢 豊島与志雄 幼時、正月のいろいろな事柄のうちで、最も楽しいのは、
初夢を待つ気持だった。伝説、慣例、各種の年中行事、そういったものに深くなじんでた....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
》いのためか、正月の二日に、宝船《たからぶね》を枕《まくら》の下に敷き、めでたき
初夢を結ぶことは、わが国古来の習俗で、いまもこの風《ふう》を行うものが何万の数に....
「魔像」より 著者:林不忘
郎は変にねっとりした口調である。 「神尾氏、居眠ってござるかの? あははは、その
初夢に拙者もあやかりたいほどじゃが、ここは殿中、さまで疲労しておらるるなら、悪い....
「二十歳のエチュード」より 著者:原口統三
、そうして粉雪の降る正月の晩、貧しい街々をめぐっては、子供たちの枕べに、やさしい
初夢の唄を奏でる、僕は恵み深い訪問者、気軽な独り身の辻音楽師であった。 その夕....
「巷の声」より 著者:永井荷風
風鈴売、葱売、稗蒔売、朝顔売の如き、いずれか俳諧中の景物にあらざるはない。正月に
初夢の宝船を売る声は既に聞かれなくなったが、中元には猶お迎いお迎いの声を聞く。近....