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初孫
「初孫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
初孫の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
森「何時《いつ》でも御隠居さんが、文治に好《い》い女房《にょうぼ》を持たせて
初孫《ういまご》の顔を見てえなんて云うが、あんたは御新造をお持ちなせえな」 文....
「闇夜の梅」より 著者:三遊亭円朝
いおうと、私の為にはたった一人の娘だから、同じ取るなら娘の気に入った聟を取って、
初孫《ういまご》の顔を見たいと云うのが親の情合《じょうあい》じゃアねえか、娘が強....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
あった。女房のお藤もやはり不同意で、たとい隠居するにしても、娘に相当の婿をとって
初孫の顔でも見た上でなければならないと主張した。その押し問答のあいだに、次郎兵衛....
「灯台鬼」より 著者:大阪圭吉
、精神的なショックや、過労の刺戟のために、月満たずして早産れおちたすこやかな彼の
初孫なんだ!……」 わたしは思わずハッとした。 ――ああそうか、そうだったの....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
八で、それも主人思いの正直な女であった。こういうふうであるから、若夫婦の仲にまだ
初孫の顔を見ることの出来ないのをお秀が一つの不足にして、そのほかには加賀屋一家の....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
川新五兵衞と申す者の方へ主人の媒妁で養子にまいり、男の子が出来ました、貴方様には
初孫の事故お見せ申したいが、此の度はお取急ぎでございますから、何れ本懐を遂げた後....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
う四五年お待ち遊ばして」 善「そんな分らぬ事を云ってはいけません、早く養子をして
初孫の顔を見せなければ成りません」 妻「ほんとうに養子をしてお前の身が定まれば、....
「極楽」より 著者:菊池寛
じた位である。 宗兵衛の長女の今年十一になるお俊の――おかんは、彼女に取っては
初孫であったお俊を、どんなに心から愛して居たか分らなかった――絶え間もない欷り泣....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
て始末する程に是からは岩沼子爵の立派な娘、行儀学問も追々覚えさして天晴の婿取り、
初孫の顔でも見たら夢の中にそなたの母に逢っても云訳があると今からもう嬉くてならぬ....
「初孫」より 著者:国木田独歩
となく祖父様とお呼び申すよう相成り候以来、父上ご自身も急に祖父様らしくなられ候て
初孫あやしホクホク喜びたもうを見てはむしろ涙にござ候、しかし涙は不吉不吉、ご覧候....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
から、あなたも診てもらいなさい。そういえば、あなたもニンシンの由承ったが、当家の
初孫、まことにお目出たい」 咲子はからかわれていると思った。あまりにも皮肉、残....
「経帷子の秘密」より 著者:岡本綺堂
の不安に襲われた。不吉の予感が彼等のこころを暗くした。お峰は世間の母親のように、
初孫の顔を見るのを楽しみに安閑とその日を送ってはいられなかった。かれは日ごろ信心....
「岩魚」より 著者:佐藤垢石
肥った坊やが生まれたのであるから、別段夫婦仲が悪かったわけではない。母のたみは、
初孫を見て喜んだ。これで家族が四人になったと近所の人々を招いて賑やかな振舞ごとま....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
」と、神棚へ灯明を上げて、いつまでも拝まれたとのことです。 そんなわけで、その
初孫を非常に大切になさるのでした。或日夜更けてから用事のある人が、横堀にあった森....
「血の盃」より 著者:小酒井不木
中にも拘わらず結婚すると言い出しても、母親は反対しないのみか、むしろ、一日も早く
初孫の顔が見たさに、喜んで同意し、話が迅速に運ばれて、良雄が春期休暇に帰るをまっ....