初対面[語句情報] » 初対面

「初対面〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

初対面の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
彼 第二」より 著者:芥川竜之介
My brother's best friend と書いたりしている。僕は彼と初対面《しょたいめん》の時、何か前にも彼の顔を見たことのあるような心もちがした。....
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
ろ》の羽織をひっかけた、多少は酒気もあるらしい彼は、谷村博士と慇懃《いんぎん》な初対面の挨拶をすませてから、すじかいに坐った賢造へ、 「もう御診断は御伺いになっ....
路上」より 著者:芥川竜之介
に束髪《そくはつ》の頭を下げた。俊助も民雄の肩から手を離して、叮嚀《ていねい》に初対面の会釈《えしゃく》をした。幸《さいわい》、彼の浅黒い頬がいつになく火照《ほ....
捨児」より 著者:芥川竜之介
の話が、客|松原勇之助《まっぱらゆうのすけ》君の幼年時代の身の上話だと云う事は、初対面の私にもとうに推測がついていたのであった。 しばらく沈黙が続いた後《のち....
秋山図」より 著者:芥川竜之介
恰好なぞに、貴族らしい品格が見えるような人物なのです。翁はこの主人とひととおり、初対面の挨拶《あいさつ》をすませると、早速名高い黄一峯を見せていただきたいと言い....
」より 著者:芥川竜之介
でか、膝《ひざ》で前へのり出しながら、見かけによらない猫撫声《ねこなでごえ》で、初対面の挨拶《あいさつ》をするのでございます。 「こっちは、それ所の騒《さわ》ぎ....
或る女」より 著者:有島武郎
ような目を、少し物惰《ものたる》げに大きく見開いて葉子の顔をつれづれと見やった。初対面の時には人並みはずれて遠慮がちだったくせに、少し慣れて来ると人を見徹《みと....
浜菊」より 著者:伊藤左千夫
て鄭嚀《ていねい》に挨拶を始めた、詞は判らないが改まった挨拶ぶりに、予もあわてて初対面の挨拶お定まりにやる。子供二人ある奥さんとはどうしても見えない。 「矢代君....
耽溺」より 著者:岩野泡鳴
時には、必らず僕に似合う下駄を持って来ると言っていたが、そのみやげはないようだ)初対面の挨拶も出来かねたようなありさまで、ただ窮屈そうに坐って、申しわけの膝ッこ....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
ぼうでせえなくば、おなじ車に結えるちゅうて、こう、けんどんに、倒にゃ縛らねえだ。初対面のお前様見さっしゃる目に、えら俺が非道なようで、寝覚が悪い、)と顱巻を掉立....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
て、成ろうことなら御免を蒙りたいように感じられてなりませぬ。帰幽後生前の良人との初対面の物語……婦女の身にとりて、これほどの難題はめったにありませぬ。さればとて....
小杉未醒氏」より 著者:芥川竜之介
一昨年の冬、香取秀真氏が手賀沼の鴨を御馳走した時、其処に居合せた天岡均一氏が、初対面の小杉未醒氏に、「小杉君、君の画は君に比べると、如何にも優しすぎるじゃない....
滝田哲太郎氏」より 著者:芥川竜之介
しあの目の細い所などは寧ろ菊慈童にそっくりだった。 僕は大学に在学中、滝田君に初対面の挨拶をしてから、ざっと十年ばかりの間可也親密につき合っていた。滝田君に鮭....
」より 著者:秋田滋
これから申し述べますことを、しばらくお聴き取りのほどを願います。 わたくしは、初対面のおりに、彼女を見ますと、一種異様な感をおぼえたのであります。それは、愕き....
三枚続」より 著者:泉鏡花
稼業はつきあいが難かしゅうがす、それだのにしばらく仕事をさしてもらおうというその初対面の許で、宿の中ほどの硝子戸をあけると、突然、私あ忙しい身体でござえして……....