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初生
「初生〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
初生の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
》てると蚋《ぶゆ》が草間を飛び廻って「かの青橿鳥は何を苦にするぞ」と問うに「彼の
初生児を鷹に捉られた」と草が対《こた》う、蚋「汝は誰に聞いたか」、草「風に聞いた....
「善の研究」より 著者:西田幾多郎
単一なる精神的要素の結合より成ったものではなく、元来一の体系を成したものである。
初生児の意識の如きは明暗の別すら、さだかならざる混沌たる統一であろう。この中より....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
家族の周囲には妙に死というものが執念くつきまつわっているように見えた。君の兄上の
初生児も取られていた。汗水が凝り固まってできたような銀行の貯金は、その銀行が不景....
「動かぬ鯨群」より 著者:大阪圭吉
の断末魔の有様を述べて行ったが、述べ進むにつれて少しずつ気持が落付いて来ると、最
初生き帰って来た夫の何者かを恐れているらしい不可解な態度や、あわただしい自分の逃....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
き、夏にはふんどし一つの姿で浴衣を大事そうに首に巻いて近所へもらい風呂に出かけ、
初生の茄子一つは二|文、二つは三文と近在の百姓が売りに来れば、初物食って七十五日....
「子猫」より 著者:寺田寅彦
持ち込んで来た。そして私の座ぶとんの上へおろして、その上で人間ならば産婆のすべき
初生児の操作法を行なおうとするのである。私は急いで例の柳行李のふたを持って来て母....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
《ひだり》の酒に取られた」この狂歌は通臂の意を詠んだのだ。 『本草綱目』に、〈猿
初生皆黒し、而して雌は老に至って毛色転じて黄と為《な》る、その勢を潰し去れば、す....
「文士としての兆民先生」より 著者:幸徳秋水
金鉄線なり。載籍以来の昔より今日並に今後迄一行に書き将ち去るべき歴史の本項なり。
初生の人類より滴々血液を伝え来れる地球上譜※の本系なり。之を人と云えば人なり。之....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
見分けられますか? 矢張り色でございますか?』 答『左様、色で一|番よく判る。最
初生れたての竜神は皆茶ッぽい色をして居る。その次ぎは黒、その黒味が次第に薄れて消....
「新女大学」より 著者:福沢諭吉
から利益なれども、其外出するや子供を家に残して夫婦の留守中、下女下男の預りにて、
初生児は無理に牛乳に養わるゝと言う。恰も雇人に任せたる蚕の如し。其生育如何は自問....
「血液型殺人事件」より 著者:甲賀三郎
或いは番号を付したりしています。アメリカの大都市の産院ではこの間違いを防ぐ為に、
初生児の指紋は取り悪いから、蹠紋を取ることにしています。そういう訳で、K病院でも....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
生えていた田圃であった。 アシに対する中国の名にはまず三つある。すなわちアシの
初生のもの、すなわち食うべき蘆筍の場合のものを葭といい、なお十分に秀でず嫩い時を....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
うべきのみ。 開闢のはじめには人智いまだ開けず。その有様を形容すれば、あたかも
初生の小児にいまだ智識の発生を見ざるもののごとし。譬えば麦を作りてこれを粉にする....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
んで油へ入れると刎《は》ねて困るがどうすると揚がるね」主人「それは何でもない。最
初生牡蠣を乾《かわ》いた布巾《ふきん》の上へ載《の》せてよく水を切って深い皿へ玉....
「獅子舞雑考」より 著者:中山太郎
く記してある。 (上略)設有人病者、必迎獅子至病人室中、周視一巡、以祓除不祥、
初生小児、将渠含至獅子口中、謂容易長大云々。其期自元旦日始、至三初月三日止、各村....